再生への旅

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zoom RSS お坊さんは人並でいいのか?!

<<   作成日時 : 2010/03/01 15:12   >>

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おかはりもならず蕗味噌余りけり  玉宗


お寺の公益性の問題が、税制改革の流れの中で宗門内の良識あるお坊さんの中でも取り上げられるようになった。
政権が変わったことに伴い、宗教法人に対する課税の免除がなくなる可能性が高くなっているというのである。そこで、今まで考慮されていた課税の免罪符の一つでもあった宗教法人の公益性とは何かということなのである。

檀家制度が時の幕府や公家の政権・体制・権威の中に組み込まれた枠組みであることはよく知られたところである。
檀信徒の庇護がなければ僧侶はその任務の何割かを果たすことが出来ないという現実がある。というより、宗教の発生そのものの中に、既に、「仏・法・僧の三宝」という「あるべきようを支える」三つの必要条件が備わっていたのである。世の常識となった感がある政教分離というものも、私に云わせれば当然のことである。

お坊さんは「法を説き」「法を実践し」「身に具現」する。それがこの世に認められ、許された存在意義ではなかったか。
お坊さんは「汗を流しての労働や血を流しての政治活動」をしないし、できない「弱虫」である。そうでない宗派もあるようだが。本来、社会への貢献の仕方、アプローチのあり方が自ずから違っていたと思う。

世間はお坊さんに人並な生き方を求めているのだろうか?
お坊さんは「檀家制度に胡坐をかく」と揶揄される。そこには人並な、否、人並以上の「豊かな生活」をしていると言わざるを得ない「宗教界」への弾劾意識があるのだろうか。

以前にも書いたかもしれないが、私はお寺にも世間並の課税が附されて仕様がないと思っている。人は公益・公共と論うが、その実態は限られた檀信徒の布施(心・物)に対する回向という対価行為であるには違いない。乞われた者への回向。法人にも色々あるのだろうが、これは「組合」と呼ばれるものに近いのではないか。




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私は人並に生きていけない人間であるという認識の果てに出家したようなところがある。
であるというのに、妻帯し、子供を授かり、家族という人並の生活をしているのも事実である。「肉食妻帯勝手たるべし」という明治政府の口車に乗せられて人並の社会的苦労をするようになったお坊さんたち。小さいお寺がなんとか生活できるのも非課税の社会的庇護があるからだろう。

社会がその庇護を拒んだ時、私は潔く一人で生きてゆく道を選べるだろうか。「生活」のために「出家」したのではなかったというのに、「生活」を守るために「お坊さん」をしてようなところがある。恥ずべき事である。

いずれにしても「お金」に纏わる話ではあり、ゆとりのない社会の姿が見えてくる。また、出家したくなってきた。

この世に永遠のものなどありはしない。それは我々お坊さんがお説教のたびに口にしていたことではなかったか。
「宗教界」という「組織」もその例外ではなかろう。「宗教界」のために地球や宇宙や時間や社会があるわけではない。
いずれ「宗教界」というものの「役割」は消滅する日がくるかもしれない。それは仕方のない、自然なことだ。

「宗教」を必要としなくなった「社会」を想像することは難しく悲しいが、「宗教界」を必要としなくなった「末世」を想像することは妙にリアルで、闇雲な話ではなかろうと思っている。
お坊さんとしてやるべきこと、あるべき姿というもの。それは日々に古くて、日々に新しい問題であるのかもしれない。





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コメント(5件)

内 容 ニックネーム/日時
おはようございます
 宗教と税金・・・なんでもお金に換算する風潮がでてきますね。新政権もお金にまつわる話題が絶えませんね。
湘次
2010/03/02 09:14
湘次さま、コメントありがとうございます。
貧寺ですので税金もしれたものですが、収入もしれたものですので、やはり、税金は少ないほうが助かるでしょうね。合掌
市堀
2010/03/02 19:26
「また、出家したくなってきた」に笑ってしまいました。個人経営にしても法人にしても、ふつうのお寺さんなら、納税に苦しむほどの利益は出ないのではないでしょうか。
 派手な商魂の宗教法人に、不公平を感じることはありますね。ただし、寺社という文化遺産を保護する必要はあると思います。
志村建世
2010/03/02 22:38
先日は當寮へコメント賜り、ありがとうございました。

さて、今回の記事も拝読いたしました。

個人的に前回コメントさせていただいた「雲水貴族」の内容と絡めて読ませて頂きました。

特に「生活のために出家したのではなかったというのに、生活を守るためにお坊さんをしてようなところがある。恥ずべき事である」という行は・・・額に汗がにじんできました(笑)

大きな声では言えませんが、お坊さんになってみて改めて出家の想いが湧いてきたと感じたことが過去にありました(汗)
叢林@Net
2010/03/02 23:30
皆様、コメントありがとうございます。基本的にお坊さんも社会人としての責務を果たさなければならないことは当然です。その折り合いは時代の民意に従うより仕方がないものなのでしょう。合掌
市堀
2010/03/03 19:53

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