再生への旅

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zoom RSS 沖を見る眼差し

<<   作成日時 : 2010/05/05 07:42   >>

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沖を夢見る少年一人夏立ちぬ  玉宗

輪島港に客船「日本丸」が寄港した。能登半島地震復興に伴い前倒し的に整備されたマリンタウンには多くの見物客が押し寄せていた。私もその一人。朝方お寺の裏山から眺めたのだが満足しきれず、午後になって帰省している息子と港へ車を走らせた。

客船もデカイが、海岸を埋め立てたマリンタウンも広い。今後も整備は続き、運動場等ができるらしい。

客船と言えば、昔、津軽海峡を航海していた青函連絡船があった。函館と青森を3時間50分で往来していた。青函トンネルが出来て廃止された筈である。旅行のための利用だけではなく、出稼ぎで内地へ向かう人達も、修学旅行も連絡船に乗って本州へ渡ったものだった。かく言う私も、公務員を辞めて新しい生き方を探すために埼玉の姉を訪ねたときも連絡船に乗った。

小さな磯舟には酔わない私も連絡船の揺れには必ず船酔いしたものだった。大きな船にもそれなりの波長の揺れがあるものだ。といようり、磯舟は風も体感できるし波の揺れを眼前にするし、沖を眺めることもできる。客船となると部屋の中に籠り、海を見ることもかなわない。私の場合、それが舟酔いの原因ではなかったかと思っている。


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衣更へて風を探しにゆくところ  玉宗


振り返れば、私の半生も大きな船、小さな舟に乗ってきた揺れや酔いの中にあったようなものだ。

人生という大きな船、小さな舟の航海は、甲板に足を着けて沖を見つめる眼差しがなくては「現実」という荒波の化け物に振り回され、酔い、墓穴を掘る様なことになる。
沖を見つめ、自己を見つめ、ぶれない眼差し。その様な「大きな志」「夢」こそが力強く生きるために必要なものではなかろうか。「現実」を生き抜くためには「沖」という時間軸がどうしても必要なのである。

「なんか、今の俺、ドラマチックじゃないんだよね・・・」

息子がぼそりと呟いた。

「馬鹿なことをいうんじゃないよ。現実はドラマより余程、リアルに、えげつないほどドラマチックだよ。目先だけでなく遠くに目標を向ける目線がなければドラマを創造することもできないんじゃないの?」

夢や大志を抱くのは若者の特権であるし、義務でもあろう。夢・大志破れた大人にはつくづくそう思われるのである。さて、息子はどこまで実感できているのやら。おばあちゃんに貰った小遣いに喜々として大学へ戻っていった。



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コメント(6件)

内 容 ニックネーム/日時
先日瀬戸内海をこの船が航行したとの話聞き、
妻と乗って見たいなーとの話になり、一日中海を眺めて如何するの。映画もあればダンスもあるし、カジノも知れないぞ、と言えばそんな事ばっかりして一日過せない,二人とも貧乏性だなーでチョン。
愛媛子
2010/05/05 09:44
おはようございます。
にっぽん丸の寄航、沢山の人出だったようですね。
人生の大船小船、息子さんもこれから経験することでしょうね。平穏な人生なんて無いといっていいですから、、、、その時の舵取り間違えないように見守りましょう。私たち夫婦はもう 船に乗らずポチポチと平穏に行きたいものですが、、、どうかしら?
ルフレママ
2010/05/05 10:10
市堀玉宗さん こんばんは!

私は元船乗りです。
何度か死線を越えて来ましたが・・。
やはり丘は良いですね、揺れません。
心ばかりが大揺れですがね〜・・。(笑い)
車を運転しているので、危険度は
変わらないかもしれませんね。
陽だまり
2010/05/05 20:17
>衣更へて風を探しにゆくところ

爽やかですねぇ。

こんな良い季節に
長谷川利行
独りよがりでごめんなさい。

新しい企画展が始まって
美術館に行ったのですが
予想していなかった画家の作品に
出合ってしまいました。

利行は学生の頃好きでした。
多分今も。
1940年49歳で没
行路病でした。
酒代に小さい絵沢山描いたようです。  
いらくさ
2010/05/06 00:02
ピカソの絵の落札値が百億なんだと
ここまで来ると芸術家も
もはや舐められとるとしか思えない、(笑)

荒南風に郷の港は眠りこく    よし


yoshiyoshi
2010/05/06 07:53
愛媛子さま。私共も輪島から乗船して北海道に渡ってみたいね、というような話をしていました。のんびり船旅もいいですね。
ルフレママさま。人は社会の中で人間として育てられて行くものなのだとこの年になって痛感しています。さて、息子がどのような人間にそだてられていくのか・・善きご縁を祈るばかりです。
陽だまりさま。そうでしたか、セーラーマンだったのですね。板子一枚下は地獄。確かに畳の上で往生できるとは保証できないのが世の常です。
いらくささま。長谷川利行、存じ上げませんでした。芸術家の悲劇に胸が痛みます。作品に魂が込められる所以でもありますね。
よしさま。百億円ですか、ピカソも罪なことをしたものです。(笑)
市堀
2010/05/06 19:00

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