再生への旅

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zoom RSS 原発を考える・その2/可能性に生きる人、そして神

<<   作成日時 : 2011/04/26 05:05   >>

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花になほ残るいのちの冷えならめ 玉宗

人類が地上において「火」を手に入れるには相応の危険と犠牲があったのにちがいない。彼らは「火」を自在に使うことを知ったとき、「神の領域」に近づいたと歓喜したことだろうか。それはあらたな人間の欲望に火を付けたということではなかったのか。衣食住を確保するための自然との格闘が智慧を生み、文明を築いてきた。それは膨大な屍の上に立った強かな人間らしさの象徴であろう。

生きてゆくために人類はあらたな可能性の領域に足を踏み入れ、智慧を尽くしてきたのである。畏れ慄いていた「闇と光」の世界の謎解きをしていった人類。文明の歴史は天と地に畏れるものを失くしていった歴史でもあり、一方で又天変地異に翻弄されてきた敗北と再生の歴史でもあろう。

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大なり小なり、人は解りきった私的なものに畏怖を抱かないし、距離を保とうともしないし、謙虚になることも少ないものだ。当たり前のことであるが、神は神として距離があるからこそ意義がある。人間は人間として謙虚であるからこそ意義がある。可能性は可能性として残されてあるからこそ意義がある。可能性を追求するなというのではない。人類は神の領域だからという理由で可能性の世界から引き戻ることはしないであろう。

神の領域、それは時代とともに狭められてきている風だ。だが果たして実際にそうであるのか?神の領域、それもまた人間の領域の光と影ではなかったのか?神の領域を侵したという。それは人間生存の可能性の限界に近づいたということを言いたがっている。

安全神話も又人間が創り出したものであろう。神話は語り手の身丈に応じて構成される。科学者や原発関係者は本気で全てを想定できると考えていたのだろうか?「想定外」のことであったという。結果に対して謙虚であるのは如何にも科学的であるが、結果が出る以前にもっと想定外の領域に謙虚であったらと悔やまれる。想定外云々は一般の被災者達にとって、今になって関係者の口から出ること自体が想定外であっただろう。ましてや、政治家などの為政者が口にするをやである。

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仏教が発祥以来世の無常という単純にして筋の通った現実認識を説いてきたのにはそれなりの根拠があったのにちがいない。そうでなければ数千年も伝承される訳がないだろう。それは文明の担い手である人間そのものの観察からきていよう。過ちを繰り返す愚かさと無謀さに満ちている欲深き人間。

科学や文明は実績を積み上げてゆく領域である。生きてゆく可能性を目に見えるものとして証明しなければ気が済まない進歩観。今更、仏教の無常観を持ちだして歯止めをかけられるとも思えないが、宗教が自己のいのちの深みへ切り込むという退歩的アプローチの姿勢は変わりようもないだろう。

文明がそうであるように、宗教も又、可能性の信仰を抜きにしては存在し得ない。人間らしさの意匠に変わりはない。

<この記事続く>

『いつも何度でも』
チェルノブイリ原発の被害者であるナターシャ・グジーの『いつも何度でも』
http://www.youtube.com/watch?v=ry_WACFd8Ds&feature=player_embedded







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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
巣燕の雨に震える夕なりき   よし
yoshiyoshi
2011/04/26 08:38
おはようございます
 ダイナマイトももろ刃の剣でしたが。
 科学の進歩は怖いですね。
湘次
2011/04/26 09:13
こんばんは。
昨日、今日と読ませていただきました。
人間の傲慢さが神の領域に踏み込んで
自然を壊し、人の命も軽んじてきたようですね。これからは敬う心を大事にしていきたいです。
ルフレママ
2011/04/26 23:41
 よしさま。
そういえば今年はまだ燕をみていません。
もう飛来している筈なんですが・・

 湘次さま。
人類はエネルギーを得るものとともにリスクが伴なうことを知っている筈なんですがね。

 ルフレママさま。
神の領域も又、人間の都合次第で線引きされているようですね。
合掌
市堀
2011/04/27 11:03

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