再生への旅

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zoom RSS 死者は美しい?!

<<   作成日時 : 2011/04/28 04:39   >>

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春風に唆されしだけのこと 玉宗

北国新聞連載「いのちの旅 光に誘われて・青木新門」4月26日は「死者は安らかで美しい」であった。
納棺師でもあった青木氏ならではの指摘である。知人でもあった作家吉村昭氏が仕事の上では現場主義であったにも関わらず、自分の死顔を見せたくなかったことを知り、失望したという氏は以下のように締めくくるのである。

<死の実相は生と死が交差する瞬間にある。どのような死に方をしても死の瞬間はみんな柔和な美しい顔をしておられる。吉村さんは生前「死んだら無だよ」と言っておられた。戦後の作家や知識人のほとんどがそうであったように私も死んだら無だと思っていた。そんな私が死者たちの柔和な顔に導かれ親鸞聖人のみ教えに出合って、考えが変わった。死者たちはみんな仏教の説く美しい世界へ往かれたたのだと思うようになった時から死者の顔は安らかで美しいと思えるようになっていた。>

誤解を恐れず言わせていただければ、「死者」は美醜を超えている。越えているという事実の尊厳さはあると思う。それを美しいと感じるのは受け取る側の感性の問題であろう。私は枕勤めの折に死顔を拝見し、末期の水を口に含ませるのだが、時々「美しい」死顔を拝顔することがある。それはあたかも、土のような豊かさ、花のような儚い光りを放っている。「生」の表情も様々であるが、「死」の表情も様々である。

忘れてならないことは、私がどこまで「いのちの領域」を知っているのだろうかということではないか。自己の「死」、自己の「死後」を未だ嘗て誰も語ったことはない。眼前に死体があるのをもって、それがそのまま「自己の終わり」を証明していると思い込むのはおかしい。私が知らない「命の領域」がある。他者の「死」をもって「死の世界」を語りつくしたことにならないのは自明の理ではないかと言い換えてもいい。

未だ生を知らず。いずくんぞ死を知らんや。
「死」は眼前の事実であるが、それは「生」がそうであるように「可能性としての事実」である。「死」もまた「可能性」として眼前にある。生も死も「無常」であるばかりだ。「いのち」は計り知れない。






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コメント(5件)

内 容 ニックネーム/日時
「死は美醜を超えている」に救われました。父母が病の果てに生を終えその顔が苦しそうだったのを時々思い出しては悲しい思いばかりが残っていましたので。
 吉村昭さんにしてご自分の場合はまた複雑な思いがあったのですね。氏のあるエッセイ中で、お葬式には必ず顔を出す、というくだりを思い出しました。
 今日も気づきをありがとうございます。
くろちゃん
2011/04/28 07:32
婆がいて母兄も居る浅蜊掘   よし
yoshiyoshi
2011/04/28 07:46
自然界は時期が来ればそれなりの結果を生み出します。
たしかに「唆されただけ」で、それに逆らうことはないようです。
有難うございます。
人間の死だって同じなのかもしれませんね。
たんと
2011/04/28 17:31
 本日、先日お話致しました「梵企画」の鎌田正樹氏から「こころのみち36」が出来上がり、送られて参りました。
14ページほどの小冊子です。
「仏さまのお盆」という表題がついております。
 私の拙い詩「精霊のまつり」が1、2ページに写真と共に掲載されています。
不躾のようですが、「梵企画」の方から興禅寺の市堀様宛ご送付させて頂きます。
詩は本名で出しました。
「梵企画」の鎌田氏には玉宗様のご住所とブログページのネームをお教え致しました。
どうぞ、よろしくお願い致します。
押しつけがましくも思うのですが、これも新たな、仏様のご縁につながることと受け止めて頂ければ幸いです。
みどり
2011/04/28 23:43
 くろちゃんさま。
安らかに、眠るが如くに死んでいきたいというのが誰にでもある思いでしょうね。
それもこれも今生の思い。デスマスクの向こうの、声なき声を聞くことが求められているのでしょうね。頑張ってください。

 よしさま。
家族の思い出は神様のプレゼントの中でもトップクラスに入りますね。

 たんとさま。
人間はどれほど自然から懸け離れているのだろうと思わないではありません。

 みどりさま。
ありがとうございます。
楽しみにしております。合掌
市堀
2011/04/29 19:20

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