再生への旅

アクセスカウンタ

zoom RSS 今が初心、今が遺言、今が道場

<<   作成日時 : 2012/02/12 04:49   >>

トラックバック 0 / コメント 3

画像


天網を透かして此処に春日影 玉宗


涅槃会はお釈迦様の祥月命日である。
禅宗では報恩の坐禅をしたり法要が執り行なわれるのが恒例。『遺教経』という経典を礼拝読誦する。『佛垂般涅槃略説教誡教』とも称されているこの経典は、謂わば、お釈迦様のご遺言である。

「汝等比丘、我が滅後に於いて、まさに波羅提木叉を尊重し珍敬すべし。闇に明に遇い、貧人の宝を得るが如し。まさに知るべし、これは則ち是れ汝等が大師なり。もし我、世に住するともこれに異なること無けん。〈中略〉戒はこれ正順解脱の本なり。故に波羅提木叉と名づく。この戒に依因すれば、諸の禅定及び滅苦の智慧を生ずることを得。」

波羅提木叉(サンスクリット語のpratimoksaの音写語)とは、
@それぞれの解脱のことであり、煩悩について解脱を得ること。
A戒律の箇条の体系のこと。戒律の条文のこと。戒の条文を集めたもの。比丘や比丘尼が守るべき戒本であり、出家するときに受け、その後守り続けるべき戒律の根本条文である。これを守って修行し、迷いの世界を離れる。<つらつら日暮し関連用語集より>

お釈迦様は、わが肉体亡き後は仏弟子たちに「自らを燈明」とし、「法を燈明」として闇のごとき人生を歩んで行けと励まし諭されている。言うまでもなく、ここで指し示される「自己」とは「戒」に依って顕現する「具現化された法」の謂いであり、煩悩の炎が熾烈な凡愚なるままの「自己」ではなかろう。
興禅寺では枕経の席でこの『遺教経』を誦むようにしている。本来「比丘」と呼ばれる出家の弟子へのお諭しであるが、亡くなられた在家信者も仏弟子としての体裁を調えているのが宗門の葬儀の建前であれば何の違和感も私にはない。「仏の道」を歩むのに出家も在家もない。もっと言えば、生者も死者もないものと言ってよかろう。

因みにお坊さんは師匠になったり、住職になると毎年、歳の始めに自らの遺言「遺偈・ゆいげ」と呼ばれるものを創るのが習わしとなっている。一寸先は闇の人生。今年一年を無事に生き延びられるという保証は何処にもない。修行半ばで斃れる事態にもなりかねない。いつも「今が初心、今が遺言、今が道場」であることを肝にも魂にも銘じて生きていけたなら本望であるということだろう。

私の俳句もそんな「遺言」としての内実を兼ね備えてほしいものだとは思っているのだが、芭蕉さんのようにはいかないのはご覧の通りである。
遺された者らのために「一寸先は光り」となるような「遺偈」「一句」「生きざま」を遺して置きたいものだ。取るに足りないお坊さんではあるが、それなりに、どう生きるかが試されている現実からは逃れられない。







ランキング応援クリック

にほんブログ村 哲学・思想ブログ 禅・坐禅へ

にほんブログ村 ポエムブログ 俳句へ

にほんブログ村 哲学・思想ブログ 人間・いのちへ


テーマ

注目テーマ 一覧


月別リンク

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(3件)

内 容 ニックネーム/日時
興禅寺さんと永福寺さんの、涅槃会法要の日程を教えてください。

空の光が増して来ましたね。雪は降るものの。

段取り付けて、春待ちドライブに能登の涅槃会にと。。。
柏樹窯
2012/02/12 09:42
いい写真ですね。
こういうカラフルなものを見にお寺に行けば
その日一日楽しいでしょうね。
お寺がもっと沢山町なかにあったら
復興ももっと早いのにと、思います。

お寺に足を運ぶ習慣が出来たら
ひとは孤独死を避けられるのでは・・・・・
さっき隣の市で20才の警察官が
一人勤務の交番で自死したと
ローカルニュースが流れました。

暗くなりました、ごめんなさい。
いらくさ
2012/02/12 11:52
柏樹窯樣。
永福寺は2月24日11時法要
興禅寺は3月13日11時法要
という予定です。
今年は3月も雪が残っているかもしれません。道中安全を。

いらくさ樣。
<お寺がもっと沢山町なかにあったら
復興ももっと早いのに>
そうかもしれません。神仏を忘れて人が集まることはないという指摘、神仏と共にある人間であることを被災者が一番感じているかもしれないですね。
孤独死した若い警察官も、つまり魂の拠り所が無かったという悲劇でしょう。
合掌
市堀
2012/02/13 05:53

コメントする help

ニックネーム
本 文
今が初心、今が遺言、今が道場 再生への旅/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる