再生への旅

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zoom RSS ご詠歌も「不立文字・教外別伝」です

<<   作成日時 : 2012/05/29 04:14   >>

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大山蓮華夢の力の花開く 玉宗

夫人が宗門の御詠歌(梅花)創立六十周年記念全国大会に出席のため東京へ出掛けている。大本山總持寺祖院梅花講の会長ということもあるし、まだ一度も行ったことのない全国大会に、「一度でいいから行かせて頂戴!」と一年前から懇願されていた。会長と言っても会員も少なくなり十人ほど。二年に一回持ち回りの役職である。夫人は中でも一番な若い講員で、この先留任させられる可能性がある。私が祖院の役寮を辞するのと入れ替わりに始めた御詠歌であるから、かれ此れ十年ほどになる。今では私より僧堂の事情通といってもいい。

さて、知る人ぞ知る宗門の「梅花講」は「曹洞宗は梅花集団か?!」などと揶揄されるほどの広範囲にわたる活動を繰り広げている。祖院でも講師を呼んで雲水さんに毎月一、二度教えているらしい。全国の僧堂で御詠歌を雲水の必須科目に入れているところはどれくらいあるのだろう。私が二十代で安居した愛媛の瑞應寺専門僧堂ではお通夜の席で雲水が御詠歌を奉納していた。

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毎年行われる全国大会には全国から多くの梅花講員が参じて盛大を極めている様子である。夫人も今回は石川県代表で登壇するとかでハイテンションであった。梅花講員の構成員とは寺族と檀信徒である。教師師範は勿論お坊さん。宗門には梅花特派布教師と尊称されるような、その道のプロフエッショナルなお坊さんがいらっしゃる。実力にもレベルがあるのだろうが、受講生も含めてその数は相当なものらしい。先日現職研修で私を年寄り扱いし、挨拶も碌にできない若い三十代前後のお坊さん達が梅花師範の道に精進しているのには驚かされたものである。その感性が私などには宇宙人的でさえある。

ご詠歌の歴史は真言宗などは古いものだろうことは想像できる。曹洞宗は比較的新興に属するのではないか。そのような次第の御詠歌である。批判などしようものなら宗門から排斥されかねない。私は御詠歌の存在を無意味だと云うつもりはない。「かく云うお前は俳句文芸などという情緒の世界にうつつを抜かしているではないか!」という批判は免れ難いのを承知で言うのだが、「仏道」と「情緒的世界」との関わりといったもののけじめをつけて置きたいのだ。

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宗教(禅も宗教であるとしての話ですけど)というものが情緒的癒しの世界に、それも集団的に傾斜しちゃっていいんだろうかと以前から危惧している訳、私のようなへそ曲がりは・・。情緒的世界の癒しを否定したり、笑うつもりはないのだが、どこかで「死んで天国で私を見ていてください」と言ったようなことを臆面もなく仏教徒が口にする国民性と似たような危うさについていけないところが正直ある。

道元禅師の「傘松道詠」は情緒的世界に沈潜しているだろうか?もっと云えば、「正法眼蔵」という「言葉を駆使した不立文字教外別伝」は情緒的世界に酩酊することなど称揚などしてはいない。「仏道」が不立文字教外別伝ならば「御詠歌」も不立文字教外別伝でなければならない。坐禅も読経も作務も日常茶飯、私にとっては「俳句」も不立文字教外別伝である。俳諧には情景に即き情景を離れる潔さがもとめられていると思っている。虚に即き虚を離れる。実に即き実を離れる。虚実に遊化するとはそういう感性の事情をを指しているのではないか。

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情に流されるといったことを一概に善し悪しで括りたくはないが、人生の一大事を見誤る可能性がないことはない。宗教は人間性に即きながらもどこかで人間性を離れなければならないのではないか。不即不離。人間に即きながらも人間を離れる。文字に即きながらも文字を離れる。癒しに即きながらも癒しを離れる。
仏教的救いとは何か?情緒に癒されることもあろうが、情緒に迷わされるのも現実である。仏道はその輪廻を断ち切らないかと言っているのではなかったか?!そのような「離れ業」こそが「仏道の面目」ではなかろうか。

そのような功夫が御詠歌の実際にも求められているのではないかと。夫人が三日留守をしただけで情緒不安定に拍車の掛る私のようなお坊さんには、そのような苦言、取り越し苦労、愚痴が言いたくなる訳である。まあ、単なる「構ってくれなきゃ、ぐれちゃうぞ症候群」なのかもしれないけどね。(−−)








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コメント(3件)

内 容 ニックネーム/日時
一心に田を走りける濁り鮒  よし
yoshiyoshi
2012/05/29 04:46
3日間の奥様の留守でも大変ですね。
私は今年の4〜5月で40日も留守してしまいましたよ。
湘次
2012/05/29 22:05
yoshiyoshi樣。
そうなんですよね、必死なんですよね。

湘次様。
敬服いたしています。(−−)
市堀
2012/06/03 10:34

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