再生への旅

アクセスカウンタ

zoom RSS 震災から学んだこと

<<   作成日時 : 2012/06/27 03:49   >>

トラックバック 0 / コメント 3

画像


暗黒の眼二つや蛍狩 玉宗


能登半島地震以前から震災は各地であり、あの年の前後も中越、東北など日本国内は勿論、東南アジア、中国、南米等々、世界各地での震災が繰り返されて来た。そして昨年の東日本大震災である。その被災処理、復旧復興は未だに続いている。原発被害の福島の将来を思えば暗澹たるものがないではない。その現場には未だに心を痛めながらも必死で再生の日々を過ごしている人達がいるだろう。災いの甚大なる現実を前に私個人の存在の無力さに対峙させられる。

扨、そのような無力な私が出遭った能登半島地震。興禅寺は全壊した。その現実に打ちのめされときから再生の歩みは始まっていたのかもしれない。その再生の日々の中で何度となく講演の機会もあり、その都度私自身の中で震災体験が反芻され、明らかになっていった「気付き」というものがあった。それ以前は日常に埋没するように生きていた私であったが、震災体験はそういう意味で私自身の身と心を揺さぶったことは確かである。震災に気付かせて貰ったことが幾つかあり、それが今の私の再生力になっているという事実がある。

能登半島地震に被災してから今年で5年を過ぎた。被災によって失くしたものは確かにある。そして得たものもある。「災難に遭うこともご縁なのだ」と強く実感したことも偽らざる事実。そして九死に一生を得た今生の縁に手を合わせていた私。諸行無常に身を任せている様な有様であったと云ってよい。私という存在の絶対的孤独。そうであるからこその有難さ。私という些細な、いてもいなくてもなんともない存在。そうであるからこその自在さ。大いなるものと一体であるからこその流れ。それを仮に「私」とも言い、「孤独」とも言い、「人生」とも言っている。

思えば人生において人災天災を問わず災害や事故事件、出会い別れに遭わないで過ごすことの方が稀であろう。今を生きていることの奇蹟に思いが至る。能登半島地震に被災して以来、私には寺の再建という新鮮で充実した日々があった。そこには被災以前に思いも及ばなかった人生の展開があり、その日々は苦労であるとかないとかという次元を超えていた。人生とは目的に向かっての予定調和を期する歩みだけではない。今を生きる充足感こそがいのち自体の深さではなかろうか。

生きるとは縁を生きることである。縁は本来的に選ぶことができない。だからこそそれは人生の宝なのであろう。その宝をどう活かすかが復興の本質ではないか。否、生きることの本質ではないか。それは被災者全てに与えられている遺された者としての人生の使命でもあり、人生の意義であるのかもしれない。生きている限り、人間は自己の人生を創造していく権利と義務がある。そのようなことに気づかされた震災体験。いのちはいつも無一物であるという事実。生きるとは付け加えることではない。日々本来の無一物に立ち返ることではなかろうか。それをいのち再生とも、生きているとも云うのではないか。いのちは「生」を学び、且つ「死」を学んでいるに違いない。

宗教であるとかお坊さんであるとかという括り以前に、一人の人間として、「いのち生きることの意義」に改めて向き合わさた。人は倒れたところからしか起き上がれない。それもまた「縁である」という以外に私は言葉を知らない。








ランキング応援クリック

にほんブログ村 哲学・思想ブログ 禅・坐禅へ

にほんブログ村 ポエムブログ 俳句へ

にほんブログ村 哲学・思想ブログ 人間・いのちへ


テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(3件)

内 容 ニックネーム/日時
フローレンスからボナセーラ
今日はコメント残したく なのに実はうまく言葉が見つかりません。 縁 人生 心に沁み入る言葉でした。
Florentia55
2012/06/27 05:44
根本の処置をせずに値上げをしても意味はない、このままでは消費税50%になっても驚きませんな。

沙羅散って雨の降らぬが寂しかり  よし
yoshiyoshi
2012/06/27 07:27
Florentia55樣。
痛い目に遭って骨身に染みる人生の実相とても言うんでしょうか。普段は鈍い人間であるとということです。(^^)

yoshiyoshi樣。
消費税って、どうやって国に入るんですかね?
市堀
2012/06/30 20:13

コメントする help

ニックネーム
本 文
震災から学んだこと 再生への旅/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる