再生への旅

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zoom RSS 今日の教外別伝・仏法の大海

<<   作成日時 : 2012/12/23 05:08   >>

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蝋梅のひらくとみえて匂ひ立ち 玉宗


「仏法の大海は信を以て能入と為す」という言葉がある。

「信」は信仰する、又は信じるという様に私の側の作業として受け止められているのが一般であろう。頭で理解できるもの、或いは出来ないものにしろ、私が世界を受け入れる為の最初の関門のように考えられている。つまり、私の側の都合やチャンネル操作、自律が問われているものの如くである。
私の結論を先に言えば、本物の「信」は、「法」という「向う側の都合」を全て受け入れて生きている今の事実のことなのではないか、と思っている。

世の中には様々な宗教があるとはどういうことなのだろうか。世の中が信じられない、自分が信じられないとはどういうことなのか。そのような現象がそのまま「宗教とはなにか、信とは何か」という答えのアプローチになるのではなかろうかと思っている。

生まれて、生きて、死んでゆくという自然さの中で、ときにいのちを受け入れることができないという人間の悲劇がある。「今のこの命のまるごと」を肯うことができないという神の悪戯、悪意のごときに翻弄される私がいる。自分の都合通りに行かないことからの歯痒さ、苛立ち、世界への私憤。

しかし、実際だれが私の命が今、是の如くあることの責任をとれるというのだろうか。生まれて来たことも、生きていることも、生きてゆくことも、死んでゆくことも、すべて私の都合ではない。そこまでは誰にでも気づくことだろう。厄介なのはそこから先である。

自己や世界への「信」を問うているのはいったい何者なのであるか?
「信」とは本来、私ではなく「向うの都合」ではなかろうか?どのような子細の都合か、私には解らない。解らないことを今更問題にはしたくない。というより、生きている今の私の命は「向うの都合」への答えとして生きているものの如くである。ないものをあるとみとめることなど神さまだって信じることは出来ないであろう。あるものがあるとして、ないものがないとしてあることが「信」の様子ではなかろうか。

己れ空しければそういうことになりはしないか。

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生きるという事実は、「信じる、信じない」という、こちら側の二律背反の問に応えるような頭の領域の作業ではなく、自律他律を包含した命全分の働きにみえる。「疑」や「無知」に囚われている当人にしてみれば世界が一面の闇であるには違いない。そのような因縁の者が宗教を求めるとは、まさに光りへの窓の在り処を手探りするようなものだろう。しかし闇に手招きしても見えはしない。言葉という方便が光りへと誘う。少なくとも言葉は「光りそのもの」ではないにしても、「光りの窓辺」へとは誘うだろう。そのような段階の「私の信」はあるだろう。

ところで、私は仏教だけが人を命の光りへ導くものだとは構えていない。様々な窓があっていいと思う。というより、現実にそのように人々は宗教を求めている。徒党を組んでいてもいなくても、「光り」は宗派を越えて、絶対的な存在である自己の「窓」からしか差し込まない筈だ。そのようにして私は自己を確立し創造してゆく。自律他律を越えたものとして生きてゆくことができる。それを宗教と云ってもいいし、信仰をもっているといってもいい。

もっといえば宗教と括られるようなものでない、人間の様々な日常のあり方、事実がそのまま「光りの窓辺」となることも大いにあり得ることだ。「自己を知ること、生きること」に「信じる信じない」などというこちらの都合、作為は無用、邪魔なものではなかろうか。私の「信」などというものは本来ありはしない。強制など論外である。

「世界と共にある自己、自己と共にある世界」を知り、生き切るには、「向う側」からの「信」をまるごと抱えて行くしかなかろうと、私は思っている。

私は「法」の「信」を今、ここに生きている。




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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
今年も世界は平和でなかった―年末にいつも思います。釈迦・キリスト・モハメッド…。世界が幸せになるために偉人の開いた教え・宗教が、争いを引き起こすもとになる。他の不幸と引換の幸福なんてあるのでしょうか。ありがとうございました。
 宙
2012/12/23 18:02
底冷える 庭の作務にも 照り映えの 
いのち 黙して交わす喜び
貧女の一灯
2012/12/24 04:14

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