再生への旅

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zoom RSS 今日の以心伝心・春の風邪

<<   作成日時 : 2013/02/09 04:45   >>

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女正月過ぎてほどなく春の風邪 玉宗

先日、北陸では昨年より一ヶ月も早い春一番が吹いたそうだ。それにしても寒い。
わが夫人は二三日前から咳きこんでいたのだが、流石に昨日はダウン。いつも蒲団を並べて寝ているのだが、咳がうるさいでしょうということで、別部屋に敷いて寝ていた。夜中に目が覚めたら、ゴホゴホといつまでも咳こむ声が聞こえていた。どうもあの咳きこんでいる人の姿といったものは見るに忍びないもので、「大丈夫か?大丈夫か?」と何度も聞き返したことである。

朝起きて、お勤めを済ませ、雪掻き。夫人は起きてこないので、朝粥をつくってやった。いつもは夫人に任せきりであるが、こんな時ぐらいは昔取った杵柄で、僧堂仕込みの朝粥である。お昼過ぎに起きてきたが、まだ少し熱があるらしい。夕方になって病院へ連れて行った。いつも風邪を引くと寝て治す夫人である。私が病院へ行けと催促しても行ったためしがない。風邪は自分で治せると思い込んでいる節がある。それでも今回はどうしたことか、私の言うことを素直に聞いて薬も処方して頂いた。私の方が狐につままれたような思いである。

私が病気の夫人に優しいのは彼女に倒れられては困るといった下心があるからである。一人で生きて行くなんてたまったもんではない。子供はいるが妻とは違う意義をもった存在である。夫人の存在意義は私にとって戦友のそれと似ている。今更戦線離脱されては困るのである。風邪といって油断してはならない。風邪は万病のもとと言うではないか。夫人自身がどう思っているのか心もとない思いもないではないが、縁あって人生という山河を共に歩んできた仲である。私の嘘も眞も、裏も表も知り尽くしていると言ってよい。謂わば私の鏡なのである。

人生とは何か?一人で生れ一人で死んでゆく。本当にそうだろうか?それは生きる覚悟を諭しているのであって、人間は誰ひとりとして一人で生まれ、一人で生き、一人で死んでいくことは出来ない。孤独死?あれほど不自然な事はあり得ない。
私がいなくてもなんともない世界、現実はそんなものだ。そうではあるが、人間は自分の存在が永遠に無きに等しい扱いをされる事に堪えられないように見える。だからこそ血や心の通った出会いを求めるのだろう。それは決して恥ずかしいことでも、不自然なことでもなかろう。私には縁あって仏道の夫婦となった夫人を成仏させなければならない責任がある。それはまるで神様と交した約束のようなものでもある。

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「雪割草」

雪割草津波押し寄せたる国の

亡き人へ雪割草のことなどを

雪割草日本海へと傾れ咲き

呼ばれたるごとくに屈み洲浜草

風はまだ頬に冷たき洲浜草

雪割草の花には荒き海の風

渤海の風に慄く洲浜草

海広がる雪割草の花影に

雪割草風の渚となりにけり

雪割草咲かせて被災者と呼ばれ

春の夢見たといふては泪して

寝たきりの父には聞こゆ遠雪崩

雪解けてみなわがままな顔となる

耳に余る妻の音量春の風邪

眠くなる説教眠くなる雪解

外に出れば思ひのほかに春の雪

女正月過ぎてほどなく春の風邪

猫でさへ手持ち無沙汰に恋をする





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コメント(2件)

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奥様、どうぞお大事になさってください。

風邪は本当につらくて、心細くなります。早くよくなりますように。

お雛さまを飾ろうかと思いましたが、あまりの寒さにもう少し待つことにしました。東京も寒いです。

kingyo
2013/02/09 14:45
kinngyo さま同様に奥様にお見舞いもうしあげます。こうなりますと玉宗様にもお見舞い申し上げますですね。〇〇と老人は風邪をひかないって本当でしょうか。私はその両方のようです。
さて、私は「書と遊美(すさび、と読んでいただきます)展」という個展をやっていますが、あと4日ほどで終了します。玉宗さまにも見ていただきたかったのですがお忙しいのを承知していますので叶わぬ恋、じゃなかった、こととお知らせしませんでした。その様子を少しずつブログに載せますので時々覗いてみてください。
花てぼ
2013/02/09 22:44

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