再生への旅

アクセスカウンタ

zoom RSS 今日の以心伝心・仏道と下坐行とキリスト者

<<   作成日時 : 2013/03/30 04:39   >>

トラックバック 0 / コメント 0

画像


まなうらの花のあしたによみがへり 玉宗

昨日の夕刊にローマ法王の洗足式の記事が載っていた。「犯罪少年らの足洗う」という見出しで次のような記事である。

<【ローマAFP=時事】フランシスコ新ローマ法王は28日、ローマの少年院に収容されている10人の少年と2人の少女に対し、復活祭(イースター)の前に行われる儀式「洗足式」を執り行った。洗足式が少年院で行われたり、女性が出席したりしたのは初めて。先例にとらわれず、救済を必要とする人びとに寄り添うカトリック教会を目指す新法王の姿勢を鮮明にした。
 法王は少年院で「頂点にある者は、人々に奉仕しないといけない。これは私の義務であり、心から喜んで行う」と語った。法王は一人ひとりに向かってひざまずき、足に水を掛け清めた後、口付けして回った。
 歴代の法王は、聖職者を対象に洗足式を行ってきた。今回の出席者にはイスラム教徒も含まれており、これも前例がない。初の南米出身の法王は他にも新たな試みに取り組んでいるが、保守的な信者の間で不満が広がる可能性もある。(2013/03/29-14:45)>

画像



洗足式(せんぞくしき)とは、最後の晩餐のとき、イエス・キリストが弟子たちの足を洗い、「主であり、師であるわたしがあなたがたの足を洗ったのだから、あなたがたも互いに足を洗い合わなければならない。」(ヨハネによる福音書13:1-17、新共同訳聖書)と命じた聖句により、足を洗うキリスト教の儀式ということだ。今回のように必ず口付けするわけでもないようである。

画像



キリスト教の教義については無知といっていい私であるから、どこまでも岡目八目の物言いを出ないのであるが、「洗足式」は仏道に於ける「下座行」のように見えないこともない。然し、例えば「托鉢」などの本質とは聊か異質のものを感じるのは私だけだろうか。上座、下座とは如何にも差別的言葉であるが、上下左右、高低表裏があるのも又この世の実相ではある。視点が動けば違った視座が展開するであろう。それは私自身の中にある眼差しのことにほかならない。他者や外界を区別認識する手立ての一つとして備わっているもののようである。私より強いもの、優るもの、光るもの、又その反対を本能的にと言っていいほどいのちは認識する。そのような分別は私を守るだけではなく、間違った自己認識へと導く可能性を秘めている。

それは慢心、或いは卑下といったいのちに影をなし煩悩ともなり得るのである。いのちに上下はない。そうではあるが自ら分別し創り出した上下の世界に苦悩し、暴走する人間性がある。「下座行」はそのような「愚行」に歯止めをかけようとする実践にほかならないものだろう。仏道に於ける「上座・下座」「聖者と凡人」とはそのような界隈の様子であると思っている。そこには所謂「偽善者」といった人間性のカテゴリーが入り込む余地がない。「偽善者」もまた仏道によって再生すべき「愚行」の一典型に過ぎない。

画像


キリスト教はどうなんだろう。私は以前からキリスト教の世界に仏道よりも強い「人間臭さ」を抱いている。神の子である「人」の自由さといったもの。絶対者を向うにおいた人間と言う存在の安心と真面目さ、倫理道徳。浄土教とは違った「あなた任せ」の世界。語弊があるかもしれないが究極の無責任さが転じて神の前に於ける究極の自己責任。彼等の信仰とはどこまでも「神」なしては語れないかのようである。そのような宗教者の「下座行」とは、仏道に於ける「下座行」と自ずから軌道や土俵を異にするのではなかろうか。

そうではあるが、凡そ宗教たるもの「無私なる世界」に身を捨て、心を捨てる本質に共通するものがあるには違いない。禅とキリスト者の交流は以前から行われているところである。それもまた故なしとは言えないのである。それにしてもローマ法王が少年の足に口付けしている姿は感動的だ。人はこのような機縁で回心する揺れた存在者でもある。

画像


「春の雷」

囀りやしづかに体重計降りる

妻と手をつなぐことなく春たけなは

朧夜の柱時計が止まりたがる

山積みの句集蛙の目借り時

亀鳴くやどうせろくでもないことに

春の日の花摘む鳥を叱りけり

夕暮れはひとみな無口豆の花

いふなれば臍の奥より春の雷

あかときの春雷聞いてまた眠る

春耕の汗が冷えゆく日陰かな





ランキング応援クリック
にほんブログ村 哲学・思想ブログ 禅・坐禅へ

にほんブログ村 ポエムブログ 俳句へ

にほんブログ村 哲学・思想ブログ 人間・いのちへ

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
今日の以心伝心・仏道と下坐行とキリスト者 再生への旅/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる