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zoom RSS ある仏弟子への手紙

<<   作成日時 : 2013/04/07 04:41   >>

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畦の子へ田螺を抛り上げにけり 玉宗

拝啓、お変わりありませんか。
もうすぐ夏安居の制中に入りますね。首座の配役、ご苦労様です。

少ない大衆で不満かもしれませんが、多い少ないは大した問題ではありません。自己が自己をあきらめ、落着する弁道に数が影響するとも思えません。たしかに、行持を習う上でハンデがあるかもしれませんが、それもこれも全て自己の今の一大事の様子です。事実をまっすぐに見て、受け入れ、精進してください。先ずは、無事、首座を勤めあげて、次の段階へ進みましょう。

将来のことに関しては、父も母も、あなたのやりたいように仏道を歩ませてあげたいと思っています。研究所もいいでしょう。師家の道を歩むのもいいかもしれません。布教師の道もあります。一生不離叢林もいいでしょう。お寺の住職もいいでしょう。良寛樣みたいなあり方もありです。お坊さんの世界も様々な生き方があります。僧堂にただ長く安居すればいいと云うものでもありません。すべては本人のこころざし次第、極め方次第ですね。

父としては、あなたが同じ仏弟子の世界を選択してくれたことで十分過ぎるくらい満足しています。これから先は、あなたが自分の足腰で、しっかり自立してくれることを願うのみです。よそ見をしないで、余計なことを心配しないで、少しでも仏道の世界を極めて下さい。どんなお坊さんになりたいのか、理想像を決めるためにも見聞を広めて下さい。そして一日も早く師匠である私を超えて下さい。

人の人たる意義は、諸行無常の人生から何を学ぶかに掛かっていると思います。そういう意味では、この世はあなたの師匠だらけです。人樣だけではなく、仏祖からも、自然からも、自己からも、他己からも、身心からも、生からも、死からも、すべてから学んでください。現実をしっかり見据え、あきらめず、謙虚に学ぶ姿勢こそがあなたを自立の道へと導くことでしょう。急がば回れ。人生はあっという間ですが、無為に過ごすには長すぎます。

本物になりたければ、本物を求めなさい。足を使って、汗をかいて、本物を求めて歩きなさい。だれもあなたに代わってあなたの志や夢を適えてはくれません。自己が自己を生き、落ち着き、ぶれないで生き切る。仏道の本懐はこれ以外にないのだと心得て下さい。

一つ安居を経ることによって、更なる飛躍、更なる脱皮が成し遂げられることを祈ります。余計なものを脱ぎ捨て、行持に洗われた、清浄にして、柔軟な、逞しい身心となったあなたに再会する日を待ち望んでいます。合掌

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「駄句」

若草の上に死に真似してゐたる

清明や朝飯とめどもなく旨し

一花草染まらぬ日々のなつかしき

トンネルの向うの山も霞みけり

惨劇のはじまつてゐる蚕かな

雁がねの空に絆され帰るなり

霞から大きな貌の出て来たる

ウエツトスーツ海女のかたちに干されあり

目の前を横切る雉やら狸やら

蕗味噌でさすがに三杯は喰へぬ

チューリップたしかに明快ではあるが

どうだろうシクラメンほど色気はないが

蜃気楼解りすぎてもどうかと思ふ

虚子の忌の実に見事な駄句である



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