再生への旅

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zoom RSS 今日の懺悔滅罪・先入観について

<<   作成日時 : 2014/01/22 20:15   >>

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雪しろの海と平らになるところ 玉宗



大寒も過ぎて、寒行托鉢も残り三分の一の日程である。昨日も市内を流して歩いた。例によって好奇心旺盛なキッズ、小学生が後を付いてきた。中の賢そうな一人が何か聞きたい風である。

「何かおじさんに聞きたいことがあるんちゃう?」

「一休さん、何してるの?」

「毎年同じこと聞くんじゃない!」

「寒くない?」

「寒くない。」

「わ〜い、やせ我慢してる。」

「・・・・・・・」

「一休さん、そんな格好して恥ずかしくない?」

「ぜ〜んぜん、恥ずかしくない。」

「嘘や〜。格好悪いじゃん。」

「そんなことないぞ。今時、だれも真似が出来ないんだから、侍やウルトラマンと同じや。超格好いいじゃん。」

「ふ〜ん・・・・・どうして洋服を着ないの?」

「お坊さんだから」

「どうして頭を剃ってるん?」

「お坊さんだから」

「どうして托鉢するん?」

「お坊さんだから」

「ふ〜ん・・」

芯から納得していない様子ではあるが、渋々納得している様子でもあった。この年代の子は上辺の嘘を嗅覚鋭く嗅ぎ分けるようである。中々に手ごわい相手である。ということでいつも嘘を吐かないように対応しているのだが、それにしても、人はいつから先入観というものを持ち始めるのだろうと考えさせられるのである。子供とは分別が足りない分だけ、信じやすいし、意外と固定化したものの見方をしているものである。純粋と言えば純粋なのであるが、見方を変えれば単細胞とも言える。(なんだか自分のことを言っている感じがしないでもない…)


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世の中にはスーツを着たり、頭髪を伸ばしている禅宗のお坊さんもいるが、まあ、いろいろ都合があったりなかったりするのだろう。私は出家するとき、それまでの娑婆の洋服を全て処分し、以後現在まで僧衣や作務衣で通している。お坊さんになればお坊さんとしての業に従うのが当然であろうと思っていた。
「見た目で人を判断するな」とは、特に夢多き若者や夢破れた大人の常套句であるが、姿・形は内実の器・表現でもある。誤魔化しがきかないと思う。逆に言うと、自律には人の目が欠かせないものであるとも云えよう。

大概は見た目通りの人間が多いのが現実ではある。偶に、好くも悪しくも、こちら側の偏見を裏切ってくれる御仁に出会う。付き合ってみなければ人は解らない、というのも真実ではあるが、相手とはこちら側の鏡である。相互の関わりの中で影響しあい、変ってゆくというのが実相ではなかろうか。固定された私とか他人というようなものは幻想である。関わりの中で相互の理解や誤解が生まれ、私自身も自己を知るのである。

とは云うものの、私はどちらかというと見た目で接近したり、敬遠したりする。食わず嫌いが多い方かもしれない。まあ、拘りのない世界を志向するお坊さんとしては最低の人格かもしれない。で、その穴埋めをするように、いったん親しくなると人様のこころに土足で入り込んでいくような図々しいところ、鈍感なところがある。なにかにつけて、良くも悪くも、なんだかんだと、とどのつまりは開き直る癖がある。思い余ればそうするしかあるまいと観念する。言い訳をせず生きてきたつもりではあるが、それが良かったのか悪かったのか、今のところ一概には評価できない。

人は市堀玉宗という見た目の人間をどう判断しているのだろうか、などといったことに関しては殆ど興味がない。というより偏見されるくらいなら関わり合いたくないといった思いが強い。私自身も又、なにがしかの先入観に侵されている可能性が十分にある。人様のことをどうのこうのと言えない。吾ながらお坊さんらしからぬ、手に負えない、又は面倒くさい性格かもしれないと思っている。


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「氷柱」

つらゝ折る破れし夢の数ほどの

星を見るための氷柱を折りにけり

よく育つ貧しき家の氷柱かな

波に生れ風に飛ばされ波の花

冬ざるゝ潮焚き小屋の鎖されて

雪しづる音にも加賀の大乗寺

親知らず子知らず波の花通ふ

山眠りそれは大きな臍の胡麻

空はまだ閉ざされしまゝ寒雀

雪の上に落ちたる雪の凹みかな



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「雪解」

冬靄の奥に蠢く影法師

法螺貝の中は淋しや笹子鳴く

熱燗やしがなく生きてこれくらい

夢を見るための蒲団を敷く男

海山に風揉み合へる睦月かな

雪解けて息吹き返す腋の下

うすらひや歳月つひに仄暗く

眠くなる雪解しづくの音の中

雪解けて向かうへ渡るうれしさよ

おんおんと闇が息づく猫の恋






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コメント(1件)

内 容 ニックネーム/日時
今晩は温かくなったらお目にかかるのを楽しみにしています。ご健勝でいて下さいませ!
たろうくん
2014/01/22 23:00

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