再生への旅

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zoom RSS 大衆文藝誌『ムジカ』創刊

<<   作成日時 : 2014/04/06 21:06   >>

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春蘭の夢みる花のうすごろも 玉宗


大衆文藝誌『ムジカ』(丘のうえ工房ムジカ発行・定価880円+税)が創刊された。

代表は詩人にして歌人・俳人の葛原りょう氏。私はFBで知り合ったのだが、インターネットで検索しても分かるように、知る人ぞ知る人物である。朗読バンド「ムジカマジカ」で活躍もしている。こともあろうに、創刊に当たってわたしのような田舎俳人にも代表から参加の声が掛った。後先考えず、「義に生きる」と題して17句を差し出し掲載して戴いたことである。

巻頭言を紹介しよう。



<今、言葉は虚しい。どんなフレーズも、新しい試みも、一般の読者という現場を得ていないようだ。同人誌ならまだいい。しかし商業誌を目指すからには、未知の読者に、いつまでも心に残る言葉の一撃を生んでもらいたい。ムジカはそうした晴れの舞台なのである。

 私は詩に幾度も助けられた。たった一つの言葉が一生を支えることもあるのだ。そして詩が隣人の杖となることを幾度となく確認してきた。詩を書くことで、詩が私の身代わりになって死んでくれたのだ。今度は詩に恩返しをしたい。芸術は非日常ではない。恐ろしいほどの仕掛け、気づきがそこかしこに存在する。深まる経験が感覚と出逢うとき、それが現実のまことの出逢いといえるのだ。感動そのものはどんな書物にも記されていない。読者が感動を発掘するのだ。まこと、出逢いとは感動の謂いなのである。 

もう一度鮮烈なリリシズムを! 

 私は、全ての言葉が生活者に寄り添い潤す糧となるようにと、念願する。価値観が日々変動する現代を恐れ図、作家は悉く新しい世紀の旗手たらしめんことを。
そして、言葉は常に消費されたがっている。使われたいのだ。一部作家の占有物でなく、普遍に、当たり前に暮らしている人々の心に寄り添いたがっている。読まれたがっている。
 全ての表現は同じ根の異なる果実である。はじめに言葉があった。聖書や仏典、コーラン、ブエーダ、古事記でさえも。
志高く、鮮烈なる作家を求む!真摯なる読者を求む!21世紀を迎え、はや十数余年が経った。しかし、まだ夜明け前の未明の時刻だ。
ここにムジカの旗揚げを宣言する。
    2013年12月25日
           大衆文藝ムジカ代表 葛原りょう>



因みに今回の創刊号の目次を抄出してみよう。総ページ数170頁。

巻頭言  葛原りょう

巻頭詩  葛原りょう

     恩田皓充 三宅勇介 吉田友佳、他

エッセイ 嶋岡 晨  寸感ー朗読について

時 評  森川雅美  明るい闇に佇む言葉たち
      葵生川 玲  新鋭という詩の世界

短 歌  石川幸雄 木下俊介 鈴木 有 塚越孝広、他  

川 柳  大山真善美 天野幸道

エッセイ 神戸俊樹 いじめっこには怖いサンタがやってくる
      内田如水 哲学・生活・時代そして詩

color   平野 淳 加藤さおり、他

小 説  大島健夫 神様工場 中園直樹 マナーモード(連載1)
      小池正規 ゲノムモドキ 

漫 画  小萩キナ子  tokin

脚 本  春井環二 信夫を送る

箴 言  高木清志

俳 句  堀本裕樹 富田拓也 市堀玉宗、他

シネマ 葛原りょう


葛原は文藝を大衆に取り戻すと言っているようだが、言うまでもなく、それは新しい読者を創造するということである。新しい価値観の文藝、新しい文藝の価値観を創り出し、提供したいということでもあろう。
翻って、大衆文藝を自認して久しい俳句界とは如何なる価値の文藝を提示してきたのかと思わずにはいられない。文藝だけではなく、どのような世界に於いてもそのような類は友を呼ぶといった真相が闊歩するのであるが、それにしても俳諧の席を同じくする者だけが響きあえる世界とは特殊と云えば特殊であり、埒外の者の窺い知れない遊びの場なのであり、ときにそれは余りにも狭い世界に成り下がってはいないだろうかという反省があってもいいだろう。

葛原の目指すところは俳句だけに限らない文藝の要素であるリリシズムの革新なのであるが、氏の作品や活動を垣間見ると私などは「魂・soul・ソウル 」という言葉が浮かんでくる。文藝にいのちを賭ける、純な、痛々しくも愛すべき詩人の若き雄たけびを聞く思いである。

今回、わたしのような世代も異なる半世捨て人のような、名もない俳人が誌面を汚すことに忸怩たる思いがないではないが、文藝や人生に対する青臭さならないこともない。同人誌に名を連ねることになる申し訳なさ以上に、私の俳句革新につながる出来事であればという期待感の方が間違いなく強いのである。

葛原の表現力、企画力、それはそのまま氏の人柄、人間力、生きる力のそのものの展開を見せるのであろう。「魂・soul・ソウル の文藝誌・ムジカ」の創刊を祝すとともに、地に足を着けた更なる飛躍、活躍を期待して已まない。合掌。






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「聳える」

白木蓮の空を暗めて聳えけり

腹に背はかえられずして蝶叱る

前脚がてふてふはらふ手となりぬ

花冷のうなじを覗く気配して

チューリップ解りすぎてもどうかと思ふ

雪形のやつれるて匂ふ桃の花

虚子の忌の実に見事な類相句

楽園を放り出されて摘む蓬

柳の芽風が囁きはじめけり

鳥雲に愛を失ふごとくなり

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