再生への旅

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<<   作成日時 : 2014/05/31 20:58   >>

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衣更へて風を探しにゆくところ 玉宗

今日から六月、衣更えの季節である。
昔は宮中でも民間でも陰暦4月朔日と10月朔日とに衣を更えるのを例としていた。一般的には陽暦5月から、綿入れを脱いで袷になったという。今でもそれに倣っている方もおられるだろう。僧堂では陽暦6月から夏物の衣、着物、袈裟に更えるところが多いのではなかろうか。閉炉から夏ものに、達磨忌や開炉から後の更衣をする僧堂もあるらしい。

雲水さんも衣を更へて身も心も風をわがものとする清々しい日々が始まる。

以前から出家するとは生れかわることだと公言しているが、それは人生をあるがままに、真摯に、そして自覚的に生きて行きたいということでもある。それが私を出家へと突き動かした内なる機縁でもあった。私が歩もうとしている人生の自問自答は、金儲けや名誉や肩書に汲々となることではなかった。競争ではなかった。生まれたことを恨むことではなかった。勝つことでも負けることでもなかった。作為でもなく、何もしないことでもなかった。人をごまかし、自分をごまかすことでもなかった。

あるがままに、縁を生き生かされる。
雲の心。水の意。諸行無常の風の流れのままに、常ならぬ今この時を生き切る。
月を釣り、雲を耕す。欲に溺れない、極めて単純な生き方。風が吹けば鳴る風鈴のように。知足の永遠に繋がる唯一の生き方。無一物にして無尽蔵のいのち。そこをぶれないように生きる。私であってわたしでない。なんともなくて有難い。ものたりないままでそれでいい。それを「いのち暮らし」と言っても良い。どのような境涯になろうとも、身も心もかろやかに、風通し良く、柔軟に且つ逞しく生きる。それが仏弟子の真骨頂であると思っている。


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「契る」

地に降りて鳥争へる暑さかな

空の位をさがしあぐねて不如帰

くちなはや己が影に先立たれ

波音を人魚とおもふ月見草

夏菊の抱くほど咲いて一人きり

うぶすなと契るあやめの黄なりけり

雛罌粟の風に揺れをり湯の如く

こんな夜は能登の地酒を冷やゝかに

ひとりし生きる坂の向かうや雲の峰

捕虜のごと夏の夕べを出て歩く


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「破戒」

仕舞屋を飛び出してゆく夏燕

気娘に手間取るへくそかづらかな

月経が始まる烏瓜の花

衣更へ懲りずに生きてゆくつもり

十薬を抜けば破戒の匂ひして

繍線菊やさながら恋のあさぼらけ

髑髏めく重さのキャベツ選びをり

とべら咲きゆつくり暮れてゆく渚

玉葱の皮むく嘘のばれぬやう

搦め手に逃げるほかなきお螻蛄かな




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