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zoom RSS 私的秩父巡礼の旅

<<   作成日時 : 2014/08/22 21:49   >>

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峰連ね霧湧き雲となるところ 玉宗

三十有余年ぶりの秩父への旅を終えて帰ってきた。
予定通りの道程ではなかったが、旅を終えてみて、なりゆき任せが却って良い結果となった印象がある。最初の出家をしたお寺へも義理を果たすことができた。三十数年の時間の流れを感じると共に変わらぬ人の真心といったものにふれた。先代の大方丈とおばあちゃんの位牌の前で親子三人でお経を一巻上げ回向させて戴いた。帰り際には秩父の夕立にあい、予定外の長時間の歓談となった。後継者である息子さんも家族を持たれ同居。可愛いお孫さんに囲まれて幸せそうな御一家である。私がお世話になっていた頃と仏と共に生きる人たちの、変わらぬ暖かい雰囲気がそこにはあった。

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当時の兄弟子に辺り、金子家の菩提寺にも足を運んだ。金子皆子先生のお墓参りをしたかったからである。兜太先生には生憎お会いする事ができなかった。多忙な現代俳句の重鎮にお会いするに、アポイントも取らなかったことに気付いたときは後の祭り。それでも電話で奥さまのお墓参りをしたことを告げると「ありがとう、ありがとう」と喜んでくださったのには恐縮したことである。変わらぬ意気軒高さに安堵。

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妻子には、私の出家の原郷に立ち会わせたかった思いからの今回の謂わば私的な秩父巡礼であったが、さて、ふたりにはどのように映り、感じたことであろうか。



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東国類抄六十句

東国へ分け入る風や芒穂に

高原の空の高さよ秋茜

都落つ月に眠れる葛の花

国境いくつ越えてや稲穂波

峰連ね霧湧き雲となるところ

秋の雲ひろがりひろがり武州かな

えのころやここに定まる旅心

秩父路や東ぶりなる女郎花

三峰の山影浮かぶ稲光り

けものめく秩父連峰虫の夜


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秋遍路桑の葉陰に見え隠れ

コスモスや秩父巡礼親子して

旅人となりて残暑の街歩く

夕立に急かされてゐる訣れかな

霧の村抜けて兜太に会ひにゆく

俳諧の石や碑となる秋の風

会ひ訣れ生きながらへて露けしや

曼珠沙華ふりむくたびに咲いてけり

鬼の子と眠る秩父の夜なりけり

狼を祀る高嶺のカシオペア


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百年も去年もまぼろし身に入みて

秋天へ肌え露はに武甲山

会ひたくて銀河に濡れて来たりしと

滴りの果ての長瀞川下り

長瀞の巌に出て鳴くきりぎりす

風透かす秩父縮緬つづれさせ

鮎喰うてはや寝落ちたる峡の月

東国や夕立もまた丈夫なる

月影の秩父連山峨々として

玉虫や秩父盆地の夜の色



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龍潜む淵に川舟もやひをり

熊谷に残る暑さをこころして

鮎錆びぬ都を沖とせし国の

雲海の下に幾たび生きたやら

手すさびにひろふ落栗旅の朝

旅に生きるこころぼそさや桐一葉

うば百合や姥捨て山のみちの辺の

裾を吹く風もさやけき浅間山

山はみな名前を持ちて秋天下

人混みの妻に付き添ふ残暑かな


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龍淵に白糸なして落つる滝

月の夜の隠沼紅葉且つ散りぬ

おみなもや風も迷へる高原の

そこに咲くすすきのなんと遥かなる

赤とんぼ風に湧き出て風に消え

旅の途のおやき頬張る一茶の地

戸隠や蕎麦は色なき風の味

かつて小諸に草笛吹ける仏あり

黒姫の夜の深さや鉦叩

旅にありて家をおもへる夜長かな



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露けさに猿も湯に入る草津かな

ほろほろと小布施の栗の甘きこと

高原の空の高さに秋桜

嬬恋や空の果てまで耕して

ロマンス街道秋の木漏れ日駆け抜けて

露草に下駄を濡らして朝湯へと

万緑を裾にしたがへ浅間山

天空へ分水嶺のケルン積み

浅間噴く鬼押し出しの巌灼けて

天高く雲行き交へる白根山












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