再生への旅

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zoom RSS 今日の言語道断・いのちに保険って、どうよ?!

<<   作成日時 : 2014/11/04 20:09   >>

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随分と生きてきたよな芒かな 玉宗

11月ですな。
もうすぐ立冬。加賀金沢の兼六園では雪吊り作業が始まった。
そういえば、門前の冬の風物詩でもある総持寺の大根托鉢ももうすぐ行われるが、あれも僧堂の冬用意の一環ではある。自坊はまだ落葉を掃く毎日で掃き作務に余念がない。暖冬になったとはいえ、毎年冬は確実に巡って来る。あたかも疎ましい縁者の如きに。世の中には冬が好きで、その到来を待ち望んでいる方もあるのだろうが、できることなら難なく過ごすことができればそれに越したことはない、云ってみれば災難のようなものではある。その災難をできるだけ無事に過ごすために、まあ色々と準備万端する訳である。

ところで、お寺の金庫番はわが夫人に全権を委ねている私であるが、先日いきなり「癌保険に入るから説明を聞いて、はんこを押してね。」ときた。生命保険にも入っていない筈であったが、いきなり癌保険と云われてちょっと面喰ってしまい後手に回ってしまった。

夕刻、郵便局から二人やってきて縷々と説明を受けたのであるが、なんだかモヤモヤして始終面白くなかった。だいたいが、死ぬかもしれない、病になるかもしれないことを前提に生きて行かなければならいなどと、人に云われなくても承知している。それを金を担保にして安心を買うというのは如何なもんか。病なく、死にもしなかったらお金をどぶに捨てるようなもんではないかな。(病はともかく、死にはしない、なんてことはあり得ないが)

夫人に言わせると「保険なんて、御守りのようなものなのよ」などと、上手いんだが、詭弁なんだか、訳のわからないことを言う。要するに、一人で生きているならまだしも、家族でいる限り、後顧に愁いのないよう亭主頑張れといった趣旨なのであろう。気持ちは解らんではないが、保険をかけなくても十分な蓄えや収入があるならまだしも、まあ殆どその日暮らしと大差ないお坊さんのいのち暮らしである。思えば保険なんて贅沢なことではある。

贅沢をしたくてお坊さんをしている訳でもないことを寺族には覚悟して貰わねばならん。保険がなければ諸行無常の人生を生きていけないと思いも又、現代の転倒妄想ではないかな。保険をかけてもかけなくても生老病死は免れない。免れないことをできれば避けて、或いはダメージを抑えていくのも悪くはないが、余り、人並な暮らしを予定して貰っても困るというものだ。みたいなことを夫人に諭すと、決まって軽蔑したような表情をしてフリーズしてしまうのが常である。

いずれにしても、なにがあるか解らない、五里霧中の如き人生ではあるが、人の生きざまを見てよくある人生のケースといったものは解らない事はない。というより、人生は解り過ぎていて解らないと云った方が真相に近い。解り切ったことに余りお金を掛けたくないといったケチな根性が私にはある。


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「文化の日」

いたずらに腹空く文化の日なりけり

外に出ればすでにゆふぐれ石蕗の花

茶の花やいつともしれず見捨てられ

神渡る風の狼藉ありにけり

家を出る種採る母を置き去りに

秋の虹夕刊濡れて届きけり

どこにもいかぬ母の手になる吊し柿

萩刈りて風が素通りしてゆきぬ

手さぐりで裏の畑に葱を引き

冬安居始まる山のしづけさに



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「末枯」

花はみな奇想天外吾亦紅

嫁菜咲きだれもかまつてくれぬなり

サフランの花に呼ばれて屈むなり

誰よりも瞑い顔して紅葉狩

月に日に風に破れし芭蕉かな

末枯れの地の明るさを出て歩く

落葉掃くくらいのことはせよといふ

この頃の空は気まぐれ梅擬

深みつゝ秋もしぐれの山暮し

雲水に担がれてゆく大根かな



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「父の座」

父の座は少し喜劇でいぼむしり

栗拾ふ行方晦ますことをして

神童と呼ばれしむかし温め酒

いふなれば思ひ余りて散る紅葉

菊の香の確かににほふ日なりけり

喰ひ過ぎて重たそうなる稲雀

秋風や師系はばかることをして

綿虫の生るゝ死界のありにけり

おみなもが俺の勲章だとしても

残菊のあしものすでに崩壊し

いつせいに影の傾く秋の暮

螻蛄鳴くや人を赦すに手間取りて





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