再生への旅

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zoom RSS 今日の一大事因縁・正直よりも大事なもの?!

<<   作成日時 : 2015/01/08 19:07   >>

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元日が昔のやうにもう八日 玉宗

先日、年頭詣りの助太刀で帰省していた倅。
僧堂の様子などを話していて遅まきながら気付いたことがあった。それは彼が未だに親であり師匠の私を「聖人君子」のような存在として見ている節があるということ。自慢ではないが、私の中には人様に言えない闇もあるし、光りもある。善もあれば悪もある。善行もしてきたが悪行も些かなりとも体験済みである。清もあれば濁もある人間を自認してきた。言えることは自分に正直に生きて来たということ。しでかしたことには良きにつけ悪しきにつけ言い訳をしてこなかったつもりである。然し、正直も馬鹿がつくと自滅の道を辿ることは勿論、他者をも巻き込む始末になることを学んでいる。

正直がダメとか悪だと言っているのではない。正直さ加減も使い方次第で悪にもなれば善にもなる。いったいが何に対しての正直なのであるか?何を目論んでの正直なのであるか?正直であることで自己の欲望を拡散しようという無責任さがそこにはないのかどうか。単なる世間知らずの、都合のいい類の人間ではないのか。等々、自己反省するのに事欠かない仕儀とはなっているのである。

自分に正直に生きることより大事なことがあるのを還暦間近に悟るというのも、なんだか歯痒い。然し、それは紛れもない人生の真相である。その大事なこととは何か?
人が人として生きるとは信頼関係の中での話である。信頼とは商売の世界だけの通用する人徳ではない。自己が自己となる仏道の目的も又、様々な人間関係の信頼によって支え支えられていくのが実際であろう。自分に正直であることがその信頼関係の破綻にならないかどうか、自分の欲望に正直であることが全面的に許されるものではないことを人は知らなくてはならない。大人になるとはそういうことだ。そんな大人は実につまらない存在だと若者は論うかもしれんが、自分の欲望の満足を先行するしか能のない若者もまた実につまらない存在ではある。正直ものは損をする。確かにそれも人生の真実ではある。然し、損得だけが人生の価値基準ではないことを知る人は少ない。否、知っていても損得を前にして正直さが変質することが多い。まさに清濁併せ呑んでいるのが人間と云う可能性の存在さ加減なのであろう。

そのようなことをも含めて、自己を知るものをこそ尊く、幸いである。自己の全てを受け入れることができてこそ、他者を受け入れることができるであろうとは事実である。倅に強く言いたいのは、不肖の親であり師匠である私という存在を清濁併せのむことができる人間になってほしいということである。私に聖人君子の面影を期待しているということは、彼自身の中に未だ自己の真相にめぐりあっていない可能性が十二分にあるし、それはまた他者への融通の利かない正義感の危うさを抱えているに違いないのである。まあ、若いうちは理想が先走るくらいで調度いいのではある。そのうち否でも現実という化け物、壁にぶち当たり、跳ね返され、躓くことであろう。そのときこそが飛躍の機会なのではる。人は躓いたところからしか立ち上がることができない。挫折が再生のチャンスであるとは実に万古不易の真実であると言って過言ではあるまい。

倅はまだ人生の扉を開けたばかりだと思っている。毎日彼の為に祈るしかない所以である。



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「五日」

五日はやボラギノールを塗ることに

皸にニベアクリームは効かぬらし

ニチバンの絆創膏と寒に入る

冬霞Vロートを眼に注いでも

寒声に嗄れのどぬ〜るスプレーを

風邪用心の抽斗にパブロンSゴールドが

水洟やテイシューはやつぱ日本製

初湯殿知らぬ男に隣りして

初笑ひ銭湯に平泳ぎして

妻と一緒に入りたつかつた初湯かな




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「六日」

寒に入る六日の雨となりにけり

雪の後雨に撃たるゝ花八つ手

鉄鉢の底ひに少し寒の雨

托鉢の銭も手足も凍てにけり

くろがねの鋼光りに寒鴉

海近き橋ゆく雨の寒念仏

小寒や川のさざ波遡り

雪兎窓の向かうに眠くなり

干大根風任せなる狎れの果て

猪鍋と信じ喰ふほかなかりけり


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「七日」

七日はや人の流れに棹差して

薺粥能登の荒塩少し足し

肉食の脛に傷ある猿を曳き

甘噛みの息酒臭き獅子頭

出初式空を濡らして終りけり

夜空晴れ屋根に雪積むひめ始

風にやゝ闌れし松を納めけり

纜の雪を掃うて舟起し

達磨市手持ち無沙汰に客を引き

風花の町に鈴振り太鼓打ち



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「七種」

一椀の岸に吹き寄せ薺粥

まだ風に靡かぬ薺摘みにけり

震災の記憶を今に風花す

餅花に石の固さや夜の風

水漬きたるまだいとけなき芹を摘み

飾りたる羊歯が捻じれて裏返り

仏の座遠くに波の音がして

母子して地べたに座る御行かな

日当たればそこに幸あり福寿草

今生は叶はぬ夢を親子草













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