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zoom RSS 今日の皮算用・エッセイ集『拝啓、良寛さま』刊行?!

<<   作成日時 : 2015/06/15 20:39   >>

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木に耳をあてれば命涼しけれ 玉宗


最後は編集長に丸投げしたかたちで送った第三句集『安居抄六千句』の原稿は最終校正も終ったようで、来月には出版できるかな、といった状況。本にすると決めて約半年。いささか急ぎ過ぎの感がないではないが、やるときはやる。やらないときはやらない。といった結果ではある。

今回の句集は約十年前の第二句集発刊以後から、特に能登半島地震に被災して以後、ブログやFBに発表しつづけてきたものを中心に纏めたのである。未だに発表し続けているのだが、俳句というものに対して震災を契機に私の構え方が変化したのは事実である。結論を云えば「俳句に対して構えなくなった」ということ。理想論を述べているだけなのかもしれんが、俳諧以前の余計なものを回避し、俳諧そのものの潔さに身も心も任せようとしている私がいる、とだけ今は弁解しておこう。

それはともかくとして、第三句集は既に私の手本を離れてしまった。後は世に出るのを待っているだけ。待つことも悪くはないが、なんか居心地が悪いのも正直なところ。そして、その居心地の悪さには句集に関してだけのものではないことに気付いた次第。それはなにかと云えば、これまで俳句と同様にブログにUPしてきたお坊さんとしての生き方を問うてきたエッセイみたいなものが大部のものになっている。これをなんとかしたいという思いがここに来てふつふつと沸いて来たのである。このふつふつ感に関しては夫人にもその一端の責任がある。それというのも、今回、句集を出すに当たって、夫人が言うには「句集も良いけど、本来のお坊さんとしての文章を纏めて本にした方が檀家さんも喜ぶんじゃないかなあ・・」といった、ひとりごととも、これ見よがしとも、ダメ出しともつかない発言があったのである。

で、悔しい訳でもないが、半月ほど前から本格的に記事を整理している。そこにはお坊さん関係だけではなく、俳句関係の散文も含まれている。その状況下で判明したのだが、選別した記事だけでも六十万字ほどに上る。四百字詰め原稿用紙にして千五百枚。って、どんなくらいのページの本なんだろうか、とちょっと心配になってきた。
私の計算では五百から六百ページに及ぶ本になるんじゃないかと思っておる。

例に寄って、大雑把な見込みだけで事を運び始めて自分を追い込んでいるのであるが、その本のタイトルだけは決めてある。それは、

『拝啓、良寛さま』

変わる可能性も大いにあるけど、内容的にはブログを読んできて下さった方には察しがついておられるだろう。
で、問題はこのエッセイ集を自費出版ではなく、出版社に売り込んで本にしてみようとたくらんでいる。そのための企画書も並行して作成中。どうなるか覚束ない思いもあるにはあるが、やってやろうじゃないか、といった不遜な妄想から今は抜けだせないでいる。まあ、言うまでもなく、内容が問われるんだけどね。それにしても、なんだか、自分でも歯止めが利かないhighな精神状態になりつつある。大丈夫かな、自分・・・・。



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「鬼屋村」

総持寺の裏手に鬼屋村なるところありて

総持寺へこれより一里花さびた

蕨干し昼は眠れる鬼屋村

またたびの花散る谷の底に棲み

じゃが芋の典座裏より咲くが見ゆ

青梅の生り放題も寺領なる

托鉢のみな仰ぎゆく朴の花

梧桐の切株にまた若葉して

寺を抜け早苗潤す水となる

手入れせぬ桑の実もまた大ぶりな

郭公の谺に山の深さあり

卯の花や山駆け降りる水の音

稗蒔いて先祖代々寺男

本山の寺領に生きて水を打ち

蛍火や鬼の裔なる村里の


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「あっちこっち」

入口も出口もなくて昼寝覚

夏茱萸の掠めて喰へといふ風に

梅雨に入る隣りの枝が伸びてきて

あつち向きこつち向きして立葵

神様の逆隣に触れ羽抜鶏

太陽に見離されたる鴉の子

花は葉に男盛りも疾うに過ぎ

夏柳女盛りがたもとほり

栗の花花を逸脱してをりぬ

悪人と思へぬ素足してをり

鮎釣や世に入れられぬ顔をして

老鶯の半ばなげやりにも聞こゑ

青田風昼餉過ぎれば眠くなり

あれがさうだと言はれてみれば四十雀

後戻りできぬ紫陽花色となり



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「五箇山合掌村」

五箇山の谷深くして水涼し

峡谷に滴る緑流しけり

虎尾草のまだ色なさぬ尻尾かな

丈高き花としみれば独活の花

滴りや天狗の巌の足跡に

木に耳をあてれば命涼しけれ

和紙を売る合掌屋根の夏暖簾

山の水引きし金魚のおほぶりな

緑陰に逃れほどなくカプチーノ

雪渓の見ゆる鳥居を潜りけり

立山をそびらに青田守るくらし

青田吹く砺波は風もたひらかに

庄川や峡の緑を湛へては

















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コメント(1件)

内 容 ニックネーム/日時
待ち遠しい月日が過ぎ、ようやくご本が出来上がる様子ですね。おめでとうございます。
手に触れずに「おめでとうございます。」とご挨拶申し上げるのは、通りいっぺんの祝辞のように感じられるかもしれませんが、決してそうではありません。自分なりの玉宗さま俳句の解釈、よく理解できない句もあるのですが、一冊の本として纏められた時に、初めて得心のゆく句もありそうに思えるのです。心待ちしておりました。
 様々に奥方様のご助言が大きいように感じました。良き理解者を傍らに精進なさる御坊様、しあわせ者ですこと。
みどり
2015/06/17 17:43

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