再生への旅

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zoom RSS 蜘蛛の糸

<<   作成日時 : 2015/07/06 18:58   >>

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生まれいづる悩みに蜘蛛の糸かゝる 玉宗


お坊さんの言としては憚るものがあるのだが、正直なところ、人生で何度も苦い思いをしたことがある。
自業自得なのであるが、どうして私がこんな目に遭わなければならないのかと天を恨んだこともあった。といっても、それは能登半島地震に被災したことではない。人事的災いのことである。

天災は、意外とそのどうしようもなさで間もなく受け入れる事ができたのだが、人災は中々冷静に受け入れるには時間がかかった。聖人君子ならぬ小人の証左である。失敗や不遇の原因をどこをどう探っても見分けられないのだが、私の意識に上らない所で悪縁の種まきをしていたのには違いないのだ。私の様な愚か者は、知恵もないままに作為を弄して墓穴を掘るという見本のようなことがままにある。自業自得たる所以である。余計な事をしたがる我が身の卑しさに業を煮やしたこともある。君子は危うきに近寄らず、ではなく、危うさの種を撒かないのが君子なのだろう。

失敗を繰り返しては臥薪嘗胆の日を送り、捲土重来を期す。それは如何にも仏弟子にあるまじき物騒な境涯に聞こえるだろうが、この年になって様々な人間模様や人生劇場の真実を衝いた言葉であることも又頷けるのである。蜘蛛の糸を辿るような、自己を顧みる能力が試されている。綺麗事ばかりの現実ではない、などと分別めいたことを言いたくはないのだが、世の中には思いもよらないことがままにあることも事実である。

清濁併せ呑む器の大きさが欲しいものだ。というより清濁併せ呑まなければ生きて来れなかったと云った方が実際に近いし、私自身の中に清濁がある。そのような存在が悔恨や失敗の原因を自己以外に求める事はお角違いなことに思える。すべて私が蒔いた種であり、刈らねばならない実なのである。私が私をコントロールすることの難しさ。自己を受け入れることは困難な事ではあるが、そうであるからこそ再生が可能になるのであろう。良薬は確かに口に苦いのである。有為の奥山を越えて浅き夢に酔うこともなくなった。

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「ひとゝき」

すずしさや流れを急ぐ水の音

晩年の如くひとりを夕涼み

夏霧に呑み込まれたる別れかな

河鹿鳴くさながら旅のゆふまぐれ

しんとして青水無月の昼山河

沙羅の花ひかりきそふも散りぬるを

ふつゝかな父は不憫や竹婦人

朝顔や家族といふもひとゝきの

ある僧に句集一冊雲の峰

青鷺の忍びこんだる草の丈

あかときの草に露おく晩夏かな



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「そのまゝ」

昼寝覚めそのまゝバナナ喰ひ始む

蝦蛄を喰ふ女に髭が生えてをり

新じやがや村に祭りが来る前の

梅干して行方の知れぬ妻なりし

いふことを聞かぬ金魚を売る男

さくらんぼ嫁入り前の味がして

山門に知らぬ男と見る夕立

蝸牛太古の空の肌触り

皮剥の人を喰つたる面構へ

さらさらと星に願ひを書く日かな














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