再生への旅

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zoom RSS 永福寺涅槃団子作り作務

<<   作成日時 : 2016/02/21 18:44   >>

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涅槃哀しも猫も杓子も山河大地も 玉宗

世に「三仏忌」と称されるものの一つである釈尊大涅槃の故事遺徳を慕う仏教徒の行持である「涅槃会」は全国各地で修行されていることであろう。法要では「遺教経」などの経典を礼誦することは勿論、法要の最後に「涅槃団子」なるものを参詣者へ撒くところもあった。

今日は永福寺涅槃団子作り作務であった。
能登でもとくに輪島地区では「涅槃団子」を「犬の子」と呼ぶ。「犬の子まき」即ち「涅槃団子まき」のことなのである。決して「捨て犬」を奨励している訳ではない。

能登地区がとくに犬、鳥、蛇などに似せて米の粉を練りあげて作るようになった由来については、文献があるといった話しも聞いたことがないし、所以についても古老の聞き語りを真に受けて今に至っている。
涅槃図を見ても解るように、釈尊の臨終には弟子は勿論のこと、生きとし生ける者動物、草や木々、山河大地までもが悲嘆にくれている様子が窺い知れる。釈尊亡き後、仏舎利塔などが建てられるようになったらしいが、在俗の信者たちはその遺徳を慕って何がしかの礼拝の対象を創り出したことが想像させられる。
その代表は仏像といってもいいだろう。涅槃会法要の時代や国境を越えるに随って様々な姿に変容し受容されていったには違いない。日本と云う島国においても狭いながらに地域の信仰形態を以って受け継がれて来ただろう。

涅槃団子を撒くようになったのはいつごろかといったことの詳細は存知しないが、現在各地で作られている「涅槃団子」にも様々な形や呼び名があるようだ。福井では「おみみさん」といって硬貨ほどの大きさにして撒くと聞いている。金沢、富山ではビー玉のような丸い形に仕上げ彩色し撒かれている。祖院の前監院であった鷲見透玄老師の自坊である愛知県知多の乾坤院ではせんべいほどの大きさであったように記憶している。又、地域は忘れたが涅槃団子を「お舎利さん」と言っているところもあるらしい。釈尊の形見として「遺骨」が叶わない者達が、それをなぞって団子をつくり、撒きだしたということは十分に考えられる事だ。善男善女がその有難さに集い、その形態を伝承してきたのである。

能登の犬の子も、お釈迦様のお骨を糢して撒いた団子がいつのまにか動物の姿に似せたものになったと云うことなのだろう。同じ輪島市内でも門前町は色付けをしないが、旧輪島では食紅を使って色を付ける。漆工芸の盛んな輪島ならではということだろうか。いずれにしても、素朴な信仰の表出を感じる。能登では豆まきより、犬の子まきが終って本格的な春の到来を期待し始めるのである。

永福寺の涅槃会は二月二十四日午前十一時からである。


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米の粉を湯で練り上げ、湯であげる。

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茹であがったものを搗き上げて、細工しやすいように切り分ける。

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一つ当たり、親指大ほどの大きさにちぎり・・・ああして、こうして、捻りだすと出来上がり。

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着色前の「犬の子」

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その後、墨で「目」を入れ、食紅で彩色。同じ輪島でも門前地区は着色しない。その辺はさすが「漆の町・輪島」ならではの拘り?

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いくつか「大犬の子」を作る。総数にして約三千個。

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因みに、住職である私も立派な作り手である。「無形文化伝統技術伝承者」といっても過言ではない。まあ、勲章を貰うこともないだろうが・・・。

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「未完」

雪解や光り奏でる水の音

如月の空が閉じたり開いたり

躊躇ひに先立たれたり春の泥

下萌や聖書を抱へゆく如し

はだれ野や獣染みたる伝道師

愛のまだ足らぬとばかり冴返る

鳥雲に入るや未完の黙示録

白樺の木の芽時なる風の音

破れたる空を繕ふ雲雀かと

パンジーのひらひら風に見開いて

友と頒つ鯖の缶詰多喜二の忌



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「驚く」

剥製の遠きまなざし霾曇り

桜餅ほとけの母のお下がりの

骨抜きの京の土産や蕨餅

鶯餅歯のなき母が好みけり

菜飯焚くさほど喜ばれもせずに

菱餅の反りも淋しき二人かな

草餅や洟垂れ小僧いまもなほ

驚いて驚かされし雉子かな

風車渡されすぐに駆け出しぬ

黒猫は意外と目立ち朧なる

獺の祭りし魚や傷深く

春愁や用がなければなかつたで



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鳥獣」

鳥嘆くかたちに能登の涅槃団子

雪解や明日は出てゆくふるさとの

うすらひや心もとなきひとり旅

みちのくやしづかに春を傷ついて

手を引いて春の燈の部屋に入る

頼みもせぬ春子を摘んで帰りけり

身を細め嘆く涅槃の鳥獣

雛祭腰に帯せるものもなし

雪間よりふり返りたる尻尾かな

米櫃の底ひに残る寒さかな

獺の祭子を攫ひたる川の辺の










鳳来山永福寺晋山記念事業ご案内


永福寺(鳳来堂)は昔より霊験あらたかな観音霊場、地蔵尊の祈祷寺として多くの信仰を戴いてまいりました。約百年前に門前総持寺膝下にあった永福寺が輪島の信者の皆さんに守られて来た由緒ある仏さまと合体して今に至り、私・市堀玉宗代まで七世の住職が任を務めて参りました。

その間、社会的にも様々な変遷があり、輪島の宗教事情や市民の宗教感情、意識もまたゆるやかではありますが変化しつつあるところです。しかしながら、社会の変化の中で私どもはお寺の存在をこれからも世に問い続けていかなければならないものと考えております。

ご存知の様に、永福寺には檀家がありません。今日まで多くの信者の皆様に支えられて参りました。つきましては、この度永福寺新命和尚の晋山式挙行に当り、左記の要領で基金を募ります。住職にとっても、信者の皆様にとっても生涯に一度の結縁です。広く布施の願行をお勧めいたします。

お申し込みの方には記念品贈呈の上、法要に当り祈願、供養の回向をいたします。
法要に際しましては、おさそい合わせの上、多くの皆様の参拝をお待ちしております。合掌

晋山式記念事業等の内容

1、平成28年11月3日晋山式大法要
2、記念事業 (境内整備等)
3、記念書籍刊行
4、稚児募集 (募集開始は夏以降)

◎基金募集

晋山式事業基金を次の要領により募集します。 

募集期間 2016年1月より2016年10月まで
募   金 一口・5000円(何口でも結構です)
送金方法 「晋山式基金」と明記のうえ、郵便振替口座でお送りください。
送金先  郵便振替口座 加入者 永福寺 口座記号番号 00750・5・101412




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市堀玉宗第三句集『安居抄六千句』

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