再生への旅

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zoom RSS 梅花流詠讃歌雑感

<<   作成日時 : 2016/05/19 17:15   >>

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花菖蒲小筐をひらくやうにして 玉宗



宗門には「梅花流詠讃歌http://www.sotozen-net.or.jp/baika/sicyo」というものがある。講員を集めているお寺もある。わが夫人は本寺である總持寺祖院梅花講に入っている。今日はその「梅花講全国大会」ということで朝早くから隣県の富山の会場へ出かけている。

宗門の「梅花講」は現在では大集団になっているようで、全国大会となると二日に亘って催される。千葉の幕張メッセっていうんですか、あそこを会場に満員の盛況で行われることもあるらしい。講員は女性が圧倒的に多いのであろう。実に、宗教界に於ける婦人の威神力とは徒や疎かならないもの。キリスト教が広まったのも家を取り仕切っていた女性の力関係からのものであるようなことを聞いたことがある。男は政や狩猟や戦で余念がなかったのだろうし、魂の救済は台所からの援助がなければありえなかったということでもあろうか。

さて、キリスト教は置いておいて、わが宗門、「禅」に於ける「梅花講」のような領域は現在では宗門内でも外でも無視できないものとなっているのであろう。教える方は勿論免許皆伝のお坊さんである。師範級の先生となると男僧が多いようで、中には尼僧さんもいるのだろうが、傍目には結構な盛況に見える。祖院梅花講も最近講員が増えたようで、若い先生の熱血指導の賜物だろう。

御詠歌と言えば真言宗、弘法大師に因んだものというイメージがあったのだが、明治以来の宗門独自の詠讃歌「梅花講」の発展には目を見張るものがある。今更、「禅」と「梅花流詠讃歌」との領域の差異を論ずるまでもなく、「梅花流詠讃歌」もまた「禅」の今様のあり方なのであるといった観が大勢である。

お釈迦様や道元さまや良寛さまが「梅花流詠讃歌」のような情緒的世界を受け入れていたかどうか、といったような設問さえ成り立ちえないといった塩梅である。宗教もまた、流行や情緒といった日々の暮らしの中での具体的な選択、可能性の話であること、如実なるものがある。私は梅花講を批判している訳ではない。私の中にも確かない「情緒的領域」はまぎれもなく存在する。というより、人一倍「情緒」に傾きやすい自分であることを知っている。「情緒」といったような「人間らしさ」の一つを否定できる筋合いもなければ、資格もない。

ただ一言だけ論わせていただけるならば、情緒的にせよ何にせよ、私は私のやり方で「仏法」につながり「仏法」を実践してゆくしかないのであるということ。数を恃むのではなく、自己を偶像化するのではなく、犀の角のように歩むことに魂の救済、解脱の地平が開けるのであるということ。それもまた「禅という宗教」のまぎれもない実際のところではなかろうかと思っている次第。


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「夢にまで」

夢にまで出てくる鯵の開きかな

煮ても焼いても食へぬ毛虫を焼くことに

バスを待つ茅花流しと思ひつゝ

けふなどは鯰日和といふべきか

植ゑしばかりの苗には強き山の風

夏蝶や昼は情夫と成り下がり

こちらからあちらは見えず虹が見え

夢にまで出て来る蟻に魘さるゝ

裏といふよそよそしさも箸莪の花

在所では田植花とぞ申しけり

雛罌粟がめくれるほどの風が来て

タブーなき空の行方や夏燕


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「もういいか」

奥能登の夏の初めや朴葉飯

鬼がゐぬ間に頬張りゐたる氷菓子

溝浚へ四の五の言うて捗りぬ

芍薬のいまし花びら解くところ

母を呼ぶ父は幼し花うつぎ

言はれたるまゝに新茶を呑みにけり

冷蔵庫丑三つ時を唸るなり

井戸替の水が滴る男かな

騙されて悔いなき薔薇の香なりけり

わがためにかがよふ星のバルコニー

日傘せし妻が他人のふりをする

石楠花も盛りを過ぎたもういいか


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「やうに」

昼寝覚め嘘がバレたるやうにして

胡瓜さへ怺へきれずに曲がるなり

だらしないやうに咲いたる花さうぶ

昼顔も咲いたころだしだうだらう

虞美人草波打つやうに漂へる

新馬鈴薯の出るころのといふ閨の中

臍の緒とつながるやうに豆の花

蟠るほどのキャベツの重さかな

モンローのやうにトマトを齧るなり

霧込めの沖ゆく巨船百合の花









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