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zoom RSS 今日の諸悪莫作・良寛さまのいましめ

<<   作成日時 : 2016/09/07 17:22   >>

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紅に秋海棠の乙女さび 玉宗

「良寛さまのいましめ」として伝えられているものがある。

1、おのが意地を言いとおす
2、人にものを呉れぬ先に、なになにやろうと言う
3、呉れてのち、人にその事を語る
4、人のことをよく聞かずして答える
5、よく知らぬことをはばかりなく言う
6、憂えある人のかたわらに歌をうたう
7、まことらしくものを言う
8、親切らしくものを言う
9、人に会って都合よく取り繕って言う
10、人をおだてて、なぐさむ
11、人の言葉を笑う
12、じまんばなし
13、ものしり顔に言う
14、おのが氏素性の高きを人に語る
15、学者くさきはなし
16、茶人くさきはなし
17、問わず語り
18、さしでぐち
19、ことばの多き
20、かえられぬことを幾度も言う
21、さしたる事もなきことを、こまごま言う
22、腹立たる人に向かって道理を言う
23、客の前にて人を叱る
24、子どものこしゃくなる

正直なところ、良寛さまのイメージにそぐわない「人間通」の匂いが漂う。良寛様と云えばものごとに拘らず、飄々と全てを受け入れる器の違い、ぶれない存在者の大きさがあるのだが、こうまでこまごまと人間界隈、欲望界隈への、言わば「差し出口」ともみえる「いましめ」が、本当に良寛さまの手になるものなのかどうか、私などは疑っているのだけれども、もしかしたら、人に請われて列挙したものなのかもしれないね。頂いた人は「わが家の家訓」として大切にしていたのかもしれない。言わば、在家用の誡めである。

然し、実際のところ、お坊さんは意外と人間通なのかもしれない。世間の価値観の中道にいきているようなお坊さんとは、世の中の様々な有為転変や右往左往、四苦八苦、起承転結、因果応報、諸行無常の様子を観察するのが生業のような存在とも言えよう。いやが上にも、知らず知らずに、人の世の真相、人生の実相を学んでいるのかもしれない。しかし、それも自己を誤魔化さない真摯な、本物の修行者にして成し得る智慧、徳相、慧眼なのだろうね。

仏道として行くべき方向性といったものは明確にあり、導いて行かざるは導く者の咎、責任ではない。欲望に棹さして人生を渡るも渡らぬも、わが身わが心ひとつのことである。「いましめ」を欲望への「柵」と捉えるか、自己を解放する世界との一体感を養う「戒」と捉えるか。いつも、今、ここでの無為の実践が試されていよう。





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北国新聞社 〒920−8588 金沢市南町2−1

п@076−260−3587 (出版局直通)

FAX 076−260−3423

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「嫁」

妻留守の厨に秋の昼寝かな

菊日和嫁を貰ひにゆくところ

鳴子守暇さうにして余念なく

稲干すになくてはならぬ嫁貰ふ

この空のほかは知らずと大根蒔く

コスモスは哀しき花ぞ舞へずして

添ひ遂げるつもり籾摺り済むまでは

嫁連れて錦飾るや秋時雨

わが為に梨の皮剥く初夜なりし

灯火親しむ人を恕すに手間取りて

汝と生きるほかに欲なき桔梗かな

露けさに星も滴る夜なりけり

猿酒や天女も老いを免れず

糟糠の妻が戻るや秋の暮


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「ひとり」

露草や露の力のあさぼらけ

蜻蛉追ふ一人ひとりの空があり

秋の雲ひろがりひろがり一人きり

かうしてはをれぬとばかり秋蝶が

ついて来るのは塩辛蜻蛉くらゐなる

便りなき妹一人草の秋

折り取りていよゝ淋しき野菊かな

よごれなき蜻蛉の空があるばかり

えのころや誰も相手にしてくれず

ふるさとの水の甘さよ赤蜻蛉

蟷螂が路頭に迷ふ貌をして

雀らの騒ぎ見てゐる案山子かな

鰯雲沖に弔ひある如し

影うすき父の夕暮れ韮の花

蜻蛉と同じ夕日の影を曳き



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「山師」

鳥渡り誰を浚ひにくる浜辺

目も口も耳も塞ぎし椿の実

たまゆらの空に栞や秋の虹

茸狩山師のやうな顔をして

瘡蓋の疼き雁がね渡るころ

秋思あり生傷絶えぬ年頃の

年の端もゆかぬ子に落つ木の実かな

人生を追ひ越してゆく秋の風

波の上を走る風あり鯔のとぶ

手すさびに摘みし野菊や何思ひ

蒲公英の絮を吹き消す風強く

秋薊雲の行方も知らざりき





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おはようございます。「腹立たる人に向かって道理を言う」などは、深い人間観察と、或いは良寛さまご自身が苦い経験をされて教訓を得られたのか、などと思いました。先人の言葉は分かりやすくて貴重だと改めて思いました。
G
2016/09/08 10:29
降りくる あまつおとめの 振る袖や
喜久の酒にて ゆうらり ゆらり
Oil Lamp
2016/09/08 12:53

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