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zoom RSS 今日の衆善奉行・精一杯という言い訳

<<   作成日時 : 2016/09/19 17:28   >>

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干柿の食へるころ何してるやろ 玉宗


朝晩そぞろに寒くなってきた。

御征諱法要も済んで、いよいよ11月3日に迫った永福寺晋山式に向けてまっしぐら。いろいろと準備に余念なく、充実した毎日を過ごせるのも弟子のお蔭である。小さいお寺ながらも、正味一日半に及ぶ法要のために約一年前から準備しているの図はある意味滑稽でもあるね。それもまた可ならんかである。行持に支えられて生きている我ら仏弟子であってみれば、骨山には骨山なりの苦楽がある。それでよい。私は私の器でもって世界を量らなければならないし、それこそが成仏というものだ。

精一杯という言葉をよく耳にもし口にもするのであるが、さて精一杯とはだれが言いうる領域の評価なのであるか。精一杯であるかどうか、本人が一番知っているようでそうでもない。精一杯やっても間違ったり、後悔するのが相場の人間である。「精一杯やりました」が自己満足や独断の言い訳になっていないかどうか。精一杯であるかどうか、それは結果が自ずから知らしめるところなのかもしれんね。

人事を尽くして天命を待つとは世間の心術。仏弟子は更に仏事を尽くして従跡を消さなければならない。鳥飛んで空に跡なし。鳥飛んで鳥の如し。遥々として空を使い切り、跡を晦ます。もの足りないながらも足りているいのちの今を生きる覚悟が試されている。「精進」とは天地いっぱいのいのちの「信」を逃げず追わずまっすぐ生きることにほかならない。それが「莫作」であり「奉行」であり、「持戒」なのである。

空の空なるかな、畢竟空なり。自慢することもなく卑下することもなく、ありのままに生きる。人生は空しさがその身上である。だれのためでもない。私は私になるために今という無私なる「縁」を生きる。成仏もまた今をかぎりのものと心得なければならない。これが私の仏弟子としての精一杯という言い訳である。


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「孤なる色」

彼岸花赤きは孤なる色にして

みちのべの朝日子にほふ野菊かな

固まりていや散らばりて稲雀

靄沈む朝の谷汲威し銃

晩稲刈る大きな風の来る前に

能登沖へ引き揚げてゆく鰯雲

みちのべに旅の息継ぐ秋薊

露草や露の力の花ひらき

龍淵に母の手になる腹巻を

初紅葉洗ひ晒しの夕暮れの

鬼城忌や耳を塞げば脈打ちて

暮れなずむ空のあかるさ鳥渡る



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「からむ」

曼珠沙華群れ咲きいよゝ淋しからむ

雨ながら鳴く虫のあり寒からむ

稲の穂に雨の雫や甘からむ

無花果の熟れて如何にも痛からむ

竈馬来る枕辺なれど憚らむ

手探りに引き寄す秋の灯しかな

後悔に先立たれたる穴惑ひ

螻蛄鳴いて赤提灯の賑はへり

破れたる山河越えゆく帰燕かな

月並な男が通る秋刀魚かな


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「腹空いて」

腹空いてそぞろに寒き日なりけり

湧き立ちて見渡すかぎり蕎麦の花

蛇穴に辺り一面さゝくれて

芒吹く風はさよならばかりかな

菊の香や飯が旨くてならぬなり

さ迷へる魂のにぎはひ曼珠沙華

穴惑ひ足手纏ひのなき愁ひ

身に入みて影を引き摺るばかりなり

龍淵に潜むマッチの湿りかな

躓きしものに影あり鳥渡る

腹空いてまなこ見開く獺祭忌













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内 容 ニックネーム/日時
こんにちは。精一杯の是非は結果が決める、まさしく世の中そうであらねば、そういうことを思うこともしばしばです。そういう言葉への甘えは、自分自身や世の中のまさしく問題点であるように思います。跡を消す、更に上の境地のように思いました。欲目を無くし、結果に重きを置く、という風に過ごせれば良いなと思った次第です。
G
2016/09/21 18:06

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