再生への旅

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zoom RSS 十年目の感想?!

<<   作成日時 : 2016/12/09 18:27   >>

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木瓜も咲く小春や日々も好日の 玉宗

先日、NHK金沢放送局のディレクターという方が来て、能登半島地震から来年で10年目となるの特集番組を作るために取材にみえた。十年目と言われてみて「ああ、そうだったんだね」と思わずつぶやいたことである。迂闊と言えば迂闊であるが、諸行無常、十年一日、千年一日、そして日々是好日を宗旨として生きている仏弟子としては、光陰の速やかなることを実感するに十分な指摘ではあった。

取材を受けて改めてことあげするような言葉もなかったのであるが、被災で気づかされ、学んだことは紛れもなくあったし、お粗末ながらも今日までの日々はその学びを支点としての歩みであったと思っている。だからといって人様に自慢するほどのこともしていないし、且つ又、卑下するようなことをした覚えもない。まあ、無理をせず、背伸びもせず、そして絶望もせず、その日限りではあるが、いささかの夢を持って、「今」を生き延びてきたといったところ。

それにしても過去は過ぎ去って跡形もなく、未来は未だ来ず、いつも、ただ、今、ここがあるばかり。仏の世界、存在の真実相とは正に「如去如来」、去るが如く、来るが如き様相を呈している。余ることも欠けることもなく、ありのまま、あるがままなる「今」。切れながらも繋がっている「今」という「時間・いのち」。それを生きるしかなかったし、今もそうだし、これからもそうするしかない。私のもの足りなさなんて取るに足りないものだ。

生まれながらにして始まっている「終活」。それは円環なるいのち再生の始まりでもあるかもしれないね。日々是再生。日々是好日。日々是初心。日々是終活。仏弟子として生きることに悔いを残さないように生きていきたいものではある。

能登半島地震被災から十年目のわが感想とはこんなところ。われながら、代わり映えのしない人間ではあるね。それもまた可ならんか。合掌


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「臍」

雪となる刹那刃のにほひあり

初霰湯気なして地を叩きけり

肩窄め帰る故郷しぐれけり

葱買うて戻れば妻の優しさよ

ポケットに飴へばりつく師走かな

臍曲げてゐるらし日向ぼこりして

冬の暮臍の暗さとおもひけり

帰り咲く日向や臍も喜びぬ

よく見れば笑へる臍の穴小春

涙ほど臍に溜まりし柚子湯かな

寒雷をものともせずに臍があり

着ぶくれて遠くなりたる臍の下

ひっ被る毛布の中や臍曲げて

臍を嗅ぐかたちに冬を眠るなり

おしくらまんじゅう臍がなくなるまで押しぬ

綿虫や臍の高さとおもひけり

ごろすけほう臍の奥より聞こえけり

お下がりのセーターを着て臍笑ふ

鉄棒に臍の匂ひや街師走

緩びたる臍ふるわせて雪起し

臍の緒の行方もしれぬ寒さかな




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「背」

綿虫も戸惑ふほどの鼻息ね

狂ひ咲くほかなしなんと云はれても

焼芋を一つ下さいいや二つ

鯛焼の尻が嫉妬のやうに焦げ

ほっぺた赤き汝は風邪の子涙目の

枯れ伏してものみな遠くなりにけり

山の背に日の落ちかゝる冬芽かな

鮟鱇の腸煮えくり返るなり

ねんねこや絶壁なせる母の背な

縄を跳び損ね消息不明なり

暮早きテニスコートに音がして

大雪や水に手を切り米を砥ぐ

九十の母の手になる柚味噌かな

後悔に先立つやうに悴めり



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「単純」

単純にゆかぬ落葉を掃くにさへ

流れゆく雲の迅さや枯尾花

さ迷へる風の咆哮インパネス

冥みゆく空に儚きしぐれ虹

海の果て地の果て能登の鰤起し

夕餉まで少し間のある焚火かな

雪催ひいつもだれかが腹空かし

雪安居雪降る音に起き伏して

底冷えの朝粥に眉濡らしけり

本棚の隙間怖ろし漱石忌

複雑な顔してをれば漱石忌

社会鍋妙に溌剌してゐたる

ご無沙汰のさ中歳暮が届きけり






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