林檎の唄・Ⅱ

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掌の林檎を愛のやうに渡す 玉宗


「林檎」

生きて来た涙の総量のように
たっぷりと

いくつも吐いてきた嘘のように
ひんやりと

死んでしまった母のように
懐かしく

何度も繰り返した失敗のように
よそよそしく

優しい神様の忘れもののように
謎めいて

死んでゆく私のアリバイのような
影法師

誰かが置いたということもないのに
いつの間にかそこにある林檎

ナイフを入れるその日まで
人生の苦楽がそこにあるのように

月の雫とでもいうように
林檎はいつもそこにある








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