涅槃団子作り秘伝?!

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卵かけご飯で済ます涅槃かな 玉宗


今日は永福寺の涅槃団子作りである。
恒期法要を地蔵さんの縁日に合わせて執り行うことから二十四日が法要。団子作りは昔から輪島崎地区の漁師さんの手を借りて行われている。檀家がない永福寺は、例年輪島崎地区教区寺院の檀家さんばかり十人ほどの手助けを戴いて涅槃団子を作る。何故か昔から漁師さんの男手を借りて作ることになっている。沖休みや週末に人数が揃うことから今年は海も比較的荒れ模様で更に土曜日ということで二十二日が選ばれた。余り早く作り過ぎても干乾びてしまうし、遅すぎては生乾きで具合が悪い。例年、作る日を決めるのに気をもむことになる。

で、その前日である夕べはお寺の者だけで下準備をした。二斗ほどの米の粉を熱湯で固め、茹で易くするために煎餅状にしておく。当日にこの作業をしてもいいのだが、永福寺は比較的量も多いためか、昔から前日に仕込んでいる。お寺の者たちだけでの手作業である。米の粉を熱湯で捏ね上げるのには結構な力仕事で、いつも汗だくになる。もうかれこれ三十年来の手作業でわれながら慣れたものではあるが、このような楽屋裏の苦楽や秘伝を後継者へ伝えて行かなければならない。謂わば「涅槃団子作り秘伝」といったところかな。これも住職の使命ではあるのだね。

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「能登遅春」

海明けや風の使者なる春鴎

春愁の砂文字波に引かせたる

鳥雲に島影霞む輪島沖

曳売りや鳶に眼張を攫はれて

春潮を枕に聞くや蜑百戸

礁打つ波の音にも能登遅春

春浅き能登の山並みな伏せて

空つぽの番屋犬小屋涅槃西風

干物吹く風にも残る寒さあり

北前の湊を今に干鰈


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「と」

磯波にぐらりと傾ぐ若布刈舟

海女といふ海と契りし肌にて

海苔掻きへ牙剥く白き波がしら

ぶらんこを漕ぎだす失意いと軽く

一枚ののつぺらぼうの踏絵かな

初音してからの消息杳として

じたばたと飛び翔つ藪の雉子かな

空耳ともへば山鳥ほろほろと

殻脱いでとつとと歩くごうなかな

遅き日を鴉の歩くほとほとと



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