法要を終えて

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緑陰に仏の遊びしてゐたる 玉宗


コロナ禍の中、石川能登寺院を結集して行われた大本山總持寺祖院御征諱法要。来年の開創七百年慶讃行持も遣り遂げられるに違いないと確信した。宗門にあっても當に地方の時代。勿論、全国曹洞宗寺院や檀信徒の復興支援、そして郷土愛と道愛があったればこそ。

今回の法要では總持寺三世普蔵院開基太源宗眞大和尚六五〇回忌の焼香師を拝命し、なんとか勤めあげた。一生に一度のことだろう。そういう意味では檀家にも寺族にも感謝すると共に、いい思い出作りができたはないかな。

折しも、今年で興禅寺住職となって三十年の節目であった。平成三年に晋山し、能登半島地震に被災し全壊、その後復興再建するなど、七転び八起の月日といった観がある。弟子も總持寺祖院に十年目の安居を続けようとしており、お役も戴いて、いささかなりとも僧堂にあってお手伝いができるまでに育ってくれた。それもこれもみな感謝に堪えないことばかり。慢心することなく、今後も謙虚に、檀信徒と共に仏道を学び、歩んでいきたい。合掌。


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「手足」

必死さの足りぬへのへのもへじかな

手入れせし松葉さらさら頻り落つ

親指はなんだか大人露けしや

赤とんぼ人差し指に来て止まれ

中指は肩身狭くて独活の花

薬指あればあつたで秋時雨

雁や指切りげんまんして別れ

身に入みて手足老いゆくばかりにて

色鳥やもみぢのやうな赤子の手

穴惑ひ足手纏ひのなき身にも

韮の花酔へば足下おぼつかな

蕎麦咲いて二の足を踏む夕間暮れ

手探りの夜の闇ありつづれさせ



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「浮き雲」

秋渇く健気な鳥を威しけり

秋茄子の露と冷えては黝ずみぬ

忘れないうちに茗荷の子をもらふ

ひどい目に遭うた貌して蛇穴に

去りがての浮き雲一つ草の花

秋風を見てゐる悔いのやうなもの

紫に凝り固まりて式部の実

秋ひとり思ひ余りてゐたりけり

風を生む蜻蛉の空のありにけり

先生に恋せしむかし蔦紅葉

よく晴れて納屋の暗さや豊の秋

山影の寒きに秋を耕せり



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