雪掻き作務

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雪を掻く朝飯前の顏をして 玉宗

  昨夜からの吹雪で境内はアッという間に銀世界。本格的な雪作務の季節となった。昨夜、寝る前に二回雪を掻いて、朝の勤行を済ませての雪作務。思えばお寺の雪掻きは半端ない。小さいお寺ではあるが、参道、駐車場、階段、犬走り玄関先と、一般家庭よりは広い方だろう。そんなお寺を二つ管理しなければならない!

 然し、ここ数年暖冬気味で寒に入っても雪のない一月を過ごしていたせいか、年末から続く雪であるが、これが本来の能登の冬の様子だったかなと自然の運行が当たり前であることに何気に安心感がないこともない。犬は喜んで庭を駆けずり廻り猫は炬燵で丸くなると言うが、私は今日も朝飯前の顏をして雪かきに大汗を掻き、洗濯物をどさんと夫人に差し出して呆れられても何のその、少し遅めの朝の雑煮を戴いて一息入れて、昼からの寒行托鉢に控えている次第。

 總持寺祖院僧堂も今日から托鉢が始まるらしい。明日は輪島を廻るとの連絡が弟子から入った。中食の点心供養を受けて戴く予定である。雲水が少ない中での寒行であるが、数の多少で修行の真偽が左右されるわけでもない。器以上のものは何も入ってはこない色即是空ではあるね。何のこっちゃやら。コロナなんかに負けてはいられんちゃ。

というか、やっぱり自分は雪国生まれで冬が好きなんかなと思わないでもない。雪をみると何気にハイテンションになるんだよね。犬並の感性を持っているらしい。\(^o^)/


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「一」
一月や雲中に日は鬱々と
電線に鴉一列寒さうに
雲裂いて一筋の日矢初薬師
一人でも淋しくないぞ寒いけど
出初式辺り一面びしよ濡れに
老人の一人暮らしと寒卵
褌一枚寒九の滝に打たれをり
一羽ではつまらないから寒雀
笹子来て梢の雪を一つまみ
寒念仏一番星の出るころの
狐火の一つは子ども跳ね回る


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「雪掻」
雪掻いてそのまま川へ流しけり
かまくらに尻が閊へてゐるところ
泣くに泣けぬ赤き目をせし雪兎
夕闇に置いてきぼりや雪達磨
蝋梅の濡れそぼちたる黄金色
報はれぬ思ひも少し雪を掻く
風花やホステス眠る昼の月
冬鴎沖遠くして風に舞ひ
鱈船が雪の港に舫ひをり
雪掻きてどろの眠りよ夜の底





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