再生への旅

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zoom RSS 能登国観音霊場・現世利益も巡りめぐって・・・

<<   作成日時 : 2010/05/01 07:53   >>

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足垂れて見よや生駒の山霞  玉宗


兼務寺である輪島市の鳳来山永福寺は門前町から移転した曹洞宗大本山」総持寺直末の小寺院である。今年移転百周年に当たり、秋には記念御開帳を計画している。
御開帳三尊仏の本尊はルシャナ仏。脇侍として地蔵菩薩と如意輪観音である。移転合併された永福寺の前身は、真言宗誓願寺。七堂伽藍が兵火によって灰燼に帰して七百年以上が経っている。この間本尊は信者らの手によって護り伝えられて来た。粗末な御堂ではあったが、霊験あらたかな仏と云う事で近郷の信仰を受けていた。その仏像を百年前に移転してきた永福寺が譲り受けたのである。

特に脇侍の一つである如意輪観音は、能登国観音霊場三十番札所として伝承されてきている。
今回、地元の商工会議所の文化部会が札所パンフレットを製作してくれた。先般、霊場の案内板を制作設置している。地元の文化振興策にどれ程貢献できるものやら未知数ではあるが、長い歴史の中で伝承されて来たものが何であるのか問い直すことも必要だろう。


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秋篠寺へ三味線草を鳴らしつつ  玉宗


日本にはいつのころからか存知しないが、四国、西国、秩父、東国、坂東、北陸等々、全国津々浦々に由緒ある霊場がある。又、霊場は本尊や参拝の対象が観音さまだけではない。地蔵菩薩・大日如来・勢至菩薩・妙見様菩薩など、多くの仏菩薩が巡礼者との出会いを待っている。中には「七福神めぐり」と銘打ったお寺巡りや、「七草寺めぐり」というのもある。

私が最初に出家したお寺は秩父観音霊場の札所であった。本尊は聖観音。小僧として毎日御朱印の記帳を手伝っていたものだった。嘘かほんとか、巡礼の賽銭だけでお寺がやっていけると聞いたことがある。


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現世にしろ来世にしろ、御利益や功徳を期待しての宗教的需要と供給が存在している。
理想的な、或いは原始的な宗教的理念だけが現世を支配し駆け巡っている訳ではない。いつの世にも五濁悪世の中にきらりと光るものがあったのだと推察できる。それが現実であろうと思う。蓮の花が泥中に開くというのは、実に人間界の真相を衝いて間然がない。

現世利益が良いとか悪いとか、識者が云々するほど大衆は「御利益」の本質や波及効果に拘ってはいないし、その本質を見抜いている様にも見える。


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うららかや南大門に腰掛けて  玉宗


現世利益を求める本質、それは自分さえ良ければいいという様な単純な心理だけではない。そこにはやはり、自己の些細な存在を支える自己を越えた世界への畏怖や遠慮、そして期待や祈りがあるのではないか。
思えば現象世界を生きている人間の欲望に堪えられない宗教というのも可笑しな話ではある。現世にありつつ現世を超える世界、欲の世界にありつつ欲を越える世界に気づかなければならない。

現世利益というものも、めぐり巡ってそのような地平を展開してほしいものではある。それは提供するお坊さん自身の生きる姿勢にも求められるスタンスであるのは言うまでもないことである。




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コメント(3件)

内 容 ニックネーム/日時
うーんまた今日も何やら上手く丸めこまれちまったなぁ、(笑)
まぁ仏の弟子と我等衆生とではどこか根本の捻れ方が違うようなそんな気がしないでもないが今そんなことを云うても仕方がないか、すべからく疑問に対する解答がひとつしかないと云う教育こそがよろしくない、
唯我独尊の真意でさえなかなかに正しく伝わっていないのだものねぇ、

源五郎何処から来るのか早苗月     よし


yoshiyoshi
2010/05/01 10:35
市堀玉宗さん こんばんは!

お疲れ様です。
お坊さんの世界も生きるうえで色々と
大変なようですね・・・。
頑張ってくださいね。
陽だまり
2010/05/01 21:33
よしさま。いや〜、お見通しですね。自分も結論が見当もつかぬまま書き始めたことを白状します。んまあ、つまるところ、現世利益の本意を嘗めてはいけないよ、と言いたかったのです。愈々解らない?(笑)
陽だまりさま。いやあ、実はお坊さんが大変なのではなく、市堀玉宗が大変なのです。檀家さんはもっと大変だろうと拝察します。合掌
市堀
2010/05/02 18:49

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