再生への旅

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zoom RSS 慌てるな、昔はみんな歩いてた

<<   作成日時 : 2012/10/14 04:12   >>

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いろいろな形の雲も秋ならば 玉宗


この度の北海道旅行では久しぶりに飛行機に搭乗した。お天気だったこともあり、結果的に快適な空の旅を満喫、までとはいかないがジタバタしないで過ごすことができた。キャビンアテンダントのフレッシュな対応に目が覚める思いもした。そうではあるが、あの鉄の塊に大勢の人間を載せて時速800K以上で空を飛んでいるという事実。それって如何なものなんだろうという思いが抜けきれない。私の頭が科学的思考能力に欠けていることを認めるのに吝かではないが、合理的に生きようという目論見がないではない。

私にとってお坊さんとして生きていることが最も合理的なものであるという確信がある。なければお坊さんなどやってはいないと開き直っても良い。
そうような次第の私にとって、高いリスクを背負って飛行機で急ぎ、便利さの挙句に忙しい思いをするというのも我慢ならないところがある。ならばできない約束などしなければいいのであるが、人生ってやつは、ときに義理を優先させなければならないこともあるから厄介で面白い。それにしても便利さとの引き換えになくしてしまうものがある。不便さの中で与えられるものがある。損得の話のようであるが、そうではない。今のいのちへの向き合い方を言っているつもりである。

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ということで、帰りも飛行機でという気にならなかった。帰りは急ぐ旅でもない。天気予報では下り坂ということもあり、迷うことなく復路は汽車とした。以前は日本海という寝台列車があったと記憶しているのだが、理由は知らないがどうもそれはなくなったらしい。現在走っている寝台特急は「トワイライトエキスプレス」。ということで大忍寺住職に予約を入れてもらい、支払いもしてもらい、なんの遠慮もなく家族三人札幌発大阪行14時5分の便に乗り込んだ。

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前室個室のスイートルームかと思い込んでいたのだが、実際はそうでもなく個室にもランクがあった。親子三人でスイートルームで眠ることになんの抵抗もないのだが、さすがに値段的には躊躇させるようなところがある。大忍寺住職も二の足を踏んだのであろう。ということでB寝台。

多少座り心地、居心地に区別があるのだろうが、同じ汽車に乗っていることに変わりはない。便利さ、快適さもお金次第。今更、そのような差別に声を荒らげる気など毛頭ない。平民もまたよからんや。というか、私は腐ってもお坊さんである。贅沢なことを欲張っては沽券に関わる。

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当初、寝台列車で帰ることに難色を露にしていた夫人であったが、乗ってみて意外に楽しいものであることを知ったらしい。嬉々としてラウンジや食堂車で時を過ごしていたのには、汽車派の私も多少面目を施すことができた。私はといえば、ウロウロするのも面倒で、専ら椅子兼ベットで横になり縦になりつつ俳句100句の推敲に余念がなかった次第である。汽車の旅ってやつは結構自分に向き合えるもんである。思えば、若い頃から自分に出会う旅の手段は汽車の旅でもあった私である。そこには汽車の窓に寄り添って見えない明日に思いを致していた自分がいた。

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人生は旅であるとはよく耳にもし口にもする。然し、旅もまた人生であるとは言えそうで言えない。今をどう生きているかといった姿勢が旅の歩みにも窺い知れるというものだ。便利な世の中になって旅の様子も変わった。それは人の人生模様も変わったということである。いつの頃からか利便性に振り回されたくないといった思いが私にはある。利便性にも限度があろうというものだ。というより、旅というものもまたその縁をどう活かすことができるか。そこには生きる方向性、志といったものがなくては叶わないものがある。人生がそうであるように、否、旅がそうであるように、それらは共に創造するものなのであろうと思っている。




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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
下り来て村は寂しや海猫(ごめ)帰る  よし
yoshiyoshi
2012/10/14 07:27
旅も好き、鈍行も好きですが、私には「俳句100句の推敲」はできません。一句の推敲さえ碌にしていないのですから。夜行列車が停車、発車する時の連結器の音を懐かしく思い出しました。それにしてもご住職の100句は読みごたえがあります。ありがとうございました。

2012/10/14 18:52

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