再生への旅

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zoom RSS 弟子からの年賀状

<<   作成日時 : 2013/01/11 05:01   >>

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ことば継ぐごとくに炭を熾しけり 玉宗

寒行托鉢も六日目。霙がちなお天気の中を帰ると、僧堂安居中の弟子から年賀状が届いていた。年賀状と云っても世間一般の年賀葉書とは趣を異にしており、古式に則った年賀の挨拶と共に先日も記事にした「寿餅」と呼ばれる祈念の餅一片を同封したものである。

書式は決められた文言があり、七行に分けて書く。「受業師」とは得度の師匠のことである。この世界には僧階を経るに随って「受業師」の他に「法幢師」「本師」と呼ばれる「師」がある。又、修行中に教えを受けた恩師である「参学師」というのもある。それぞれに「寿餅」を贈っている方は少ないかもしれないが、形を多少変えながらも中には終生恩義を尽くしておられる方もいるであろう。

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 改歳之令辰
 謹伸嘉悰儀
受業師大哲玉宗老古仏金蓮大座下
 尊候起居萬福
 茲贈呈三朝祈念寿餅一片
 奉祈法身堅固
 福寿無量諸縁吉祥

平成二十五年 歳旦
   小子 孝宗 九拝


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僧堂では習字の時間もあるようだが、小学校以来筆を持ったこともない弟子である。左利きということもあり、筆の運びもままならないのだろう。一応外語大を卒業したので横文字はお手のものだろうが、年賀の筆文字は見るに耐えないのでUPはしない。先が思いやられるが、まあ、彼なりに真心込めて書いたのであろうことは想像できる。私もお坊さんになったばかりの頃はひどいもんであった。師匠から王義之の「蘭亭序」の手本を与えられ、ちょっとした手紙でもメモでも、ことあるごとに筆を使うようにしなさいと諭されたものである。

いずれにしても「寿餅」を貰うのは初めてである。早速、御本尊さまにお供えし、三拝。歴代住職にご報告した。弟子から「寿餅」を送られた師匠はお返しに何がしかのものを送る習わしがあり、私などは参学師や受業師からのお返しを毎年楽しみにしていたほどである。色紙を戴くことが多かったが、わが弟子に色紙を贈るような名僧でもないし、俳句を認めたところで彼が喜ぶとも思えない。何を贈るべきか思案中である。

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 「意外」

橙の意外と重きたなごころ

歯固めもならぬ母とはなりにけり

蜜柑剥くもの言ひたげな剥き方で

茶の花や形見のことばあるやうに

鏡餅ここにをるぞと云はむばかり

笹子鳴く藪に分け入る日差しあり

もしかして白鳥抱けるかもしれず

鋼なす脚もて鶴の立ちつくし

わだつみの風に目つむる冬鴎

かたまりていよいよ黒き寒鴉




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