再生への旅

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<<   作成日時 : 2013/08/12 04:52   >>

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かなかなやまだ見ぬ夢の逢瀬より 玉宗

札幌の郊外にある大忍寺というお寺から寺報を戴いたので、ご紹介しよう。住職は大乗寺僧堂で雲水時代を共にした仲間である。昨秋、お寺を建て、落慶法要に招待され夫人と弟子と三人で駈けつけたことである。文法的に間違いやくどいところ、そして教義的に相槌を打てないところがあるので多少添削してある。原文そのままではないが、彼が言いたい大事なところは伝えているつもりである。



大忍寺寺報15号 

共に生きる  住職 菊地悟空

今年は、僧としての私にとって印象深い年になりそうです。
テレビ・新聞などで葬儀などせず、散骨や合葬墓を希望する人の記事がありました。死んだらなにもない、死んだら後は無し、葬儀などそのような事にお金は描けなくともいい、子供に迷惑は掛けたくないという現代人。

さて、今年の冬、北の地で娘さんと吹雪で遭難してしまい、娘に覆いかぶさりながら亡くなってしまったお父さんがいました。
娘さんは後日、意識が朦朧としている中で、お父さんが耳元で子守唄を歌ってくれていたと話していました。

私はこのお父さんの姿に感情的「愛」ではなく、普遍的な「愛」を感じるのです。仏の心そのもの。奥さんを失くされ、娘さんと二人で、苦しくとも楽しい暮らしの最中に、吹雪に遭難し、力尽きるまで我が子に子守歌を唄っている姿。「死んでもなお、お前を守るぞ!見守っているぞ!」そのような声が聞こえてきます。

今、私は「共に生きる」ということを心掛けています。
それはお寺として檀家さんを見守る。いのちを守る。死後も守る。未来を守る。幸せを願う。そのような思いを持って生きていこうと思います。
檀家の皆さんには、仏法僧の三宝に帰依し、家族の幸せを願い、感謝し、未来を思い、過去の命、先祖を見守り、亡くなった方の来世の幸を願うように努めて戴きたいのです。

生きるとは共に守ったり、守られたりしているのではないでしょうか。

今年もお盆の時季となりました。仏壇の前に坐り、ご先祖、亡き家族親族へ手を合わせることでしょうが、冒頭に紹介した吹雪で遭難し亡くなられたおとうさんやお母さんの冥福、そして、遺された女の子の将来の幸を願って下さい。

人間という生きものは生死を越えても「共に生きる」ことのできる存在だと強く思ったことです。

  この風は何処から来るのだろう
                 風鈴鳴る     悟空




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同年代であるこの住職は、気の置けない、放言の言い合える仲である。自身は心臓に欠陥を持ちながらの第一級の身体障害者である。私もどちらかと言えば、お坊さんとしては情に流されやすい方であろうが、この人ほどではない。私より余程人間らしい。正直なところ、その余りに人間らしい言動を心配もし、危ぶんでもいたのであるが、今回、彼が送って来た寺報を見て少なからず感心しているのである。図らずも、「生死を越えて共に生きる」というようなところなど、私のパクリではないかと疑ったほどである。

それ以上に、このような境涯に至った彼を嬉しくも思い、尊敬の念さえ湧くのだった。
お互い、お坊さんとしては紆余曲折があり、アウトサイダーにさえなれなかった半端な人間ではあるが、曲がりなりにもお坊さんとして、否、人として些かなりともまともに生かさせて戴いていることに驚きを禁じ得ない。

私も彼も、決して世に持てはやされるような人間ではない。そうではあるが、うらなりはうらなりなりに精いっぱい生きている。それほどの矜持はある。お互いに自分の力量を如実に知らされて今にある。同病相哀れむではないが、共に出家してこの世界で生きることを志した者同士であるには違いない。これからも励まし合い、嘲笑し合い、言いたいことを言い合い、言うべきことを言い合える仲でありたい。我々も又、共に生きている存在であるということだ。

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「酔芙蓉」

酔芙蓉風に癒され傷ついて

愚かな吾に草の絮吹く日なりけり

極道のぶらさげてくる西瓜かな

かなかなやゆふぐれはみな赦されて

稲妻や空を掠めし夜の貌

うらなりの茄子の馬なり嘶けり

螻蛄鳴くと思へる方に悲劇あり

西瓜売朝飯前といふ顔で

蟷螂や父の敵を討つ構へ

中元も月遅れなる能登の秋

海女の娘も着飾り三夜踊りかな



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