再生への旅

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zoom RSS 今日の教外別伝・実物で生きる?!

<<   作成日時 : 2014/04/24 07:39   >>

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のどけさに眠るも僧となりしより 玉宗


仏道とは、畢竟、生きている今の実物でなんぼのものだろうという思いでやってきた。苦悩や行き詰まりの人生を送りたくなった果ての選択であったということである。よそ身をせずに仏道を歩んできたかと問われれば否、と言うしかない御粗末な仏弟子ではあるが、なんだか知らないが、経験則も加味されて実物で生きることに意義があるだろうと疑いもせずに今日まで生きてきたようなところがある。

実物とは何か?実物で生きるとはどういうことか?どうして実物で生きることが魂の救済なのか?

話の入口として、例えば「経典は月を指差す方便」に過ぎないということが云われる。「経典」は「月」という「実物そのもの」ではない。言葉の世界の話、つまり「説明」である。「月」に譬えられる「真実・悟り・本物・実物」の世界の説明、又は行くべき方向性、又は歩き方の指南書みたいなものであろう。たとえ言い尽しているとも、どこまでも「そのもの」ではない事は明白である。の、筈である。

言葉の世界は「観念・思い・想念」の世界と言い換えてもいいだろう。「月」でもなんでも、眼前にあるものを見たり、聞いたり、味わったり、触れたり、嗅いだり、感じいていたりしている「今」という命まっさらな事実があるという前提がある。「前提」と言わなければならないのは、言葉以後の展開が言葉で捉えた範囲を越えていることが余りに多く、私の思い込みや都合を介しない「実相」があるに違いないと経験的にも肯かされるし、先人も又そうであると諭している。又、行き詰った折などは、予想外であってほしいと願ったりしている始末である。ということで、言葉以前以後の真相・事実を「前提」という訳なのである。

ところで、「言葉」に左右され「実物」を逸れたり逸れなかったりする私の「全貌・総体」こそを「私」というべきではないのかという疑念もある。「実物」に「本物・偽物」論議は無意味ではないかという声なき声も聞こえて来るのだ。それもこれも、「命」に於いて「迷い・覚醒・煩悩・」等の浮沈、出たり入ったり、現れたり消えたりするのは「実物」の「自ずから然らしむるところではないのか、といった弁明もあろうというものではないか。平たく言えば、「煩悩」ひっくるめて、私の命の「実物」であるということ。「実物」を外れて生きている私、というのも一つの妄想に過ぎないのだろうかということである。かくほど左様に、実物論議は「論議」に止まって満足しようとする限り、実に取り留めのない排他的な、取捨選択的なものに成り下がる。

更に、わが煩悩も私の「実物」であるから「私主義」「自己中心主義」でいいのだという本覚落ち的生き方の選択されるのは想像に難くないが、仏道はそれで決着するにはなんか足りない、というか違うだろうという思いもある。私という「実物」と他・外という「実物」の関わり方が再構築されなければならないのではないか。というより、それらを含めた全体が「実物の世界」の様子ということだろう。「縁起の法」とはそれほど広大無辺で、無私で、無執着で、応用的であるということ。「実物」とは私が括っている以上に広大無辺で、あからさまで、あなた任せで、規格外の、空なる、問答無用で、教外別伝の代物であると言わざるを得ない。「一切」の「苦厄」は「皆空」にして「度」される所以である。それこそが「私という今の命の実物」であるだろう。そうでなければ凝り固まった自分持ちの悟りとか迷いを分別顔して生涯持ち歩く事になりかねない。仏道とはそれでいいのか、ということだ。

最初に「仏道は今生きている命の実物でなんぼのものだろう」と言ったが、その「なんぼのもの」の真価は、「方便」も「そのもの」も活かしきった「究極の実物」が問われ、試されているということである。鼻もちならない、裸の王様的な実物に成り上がったり、成り下がったりせぬよう、まっすぐに歩むことは無為にして、難行なる所以である。


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「逝く春」

八重なして山吹こぼつばかりなり

伸び已まぬいたどり故郷捨てかねる

潮満ちて石蓴の森の嵐めき

逝く春の渚をかすめ飛ぶ燕

うなばらはさびしきところ蝶来る

灯台を仰げば深空春惜しむ

逝く春を人に遅れて生きてける

枝ぶりの空にたゆたふ八重桜

よく見ゆる寺の鴉の巣なりけり

海と空いづれ遥けき若葉かな







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