再生への旅

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zoom RSS へしこ通信・寺報 7月号

<<   作成日時 : 2015/06/27 18:09   >>

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雨ついて戻る入り舟立葵 玉宗

叢林で修行することを安居という。
最初は教えられたとおり、ひとつひとつ言われたとおりに行じていかなければなりません。色んな人間がお坊さんになってやってきて良いのですが、それぞれ思うところがあっても、二十四時間の行住坐臥を叢林の規式に従って生活する。それが安居といって、好き勝手に行うのではなく、人に鍛えられるものでもなく、自分で自分を精進していこうと覚悟を決めるという事でもあるのです。

 人間社会には様々な生活の仕方がありますが、その中で自分がどう生きるのか、それを自分で決めていく。諸行無常な世の中で、娑婆ではなく、道場がそれであると覚悟して生きるものを仏弟子とは言うのです。当たり前のことですが、僧堂は娑婆でありません。その僧堂たるや自己を律し自己に目覚める作法を習う場所でもあります。

 社会を垣間見るにつけても 一寸先は闇のごとく、人は自分でどこまで生きることが出来るのかわかりません。無常ばかりの人生を無常なままに過ごしてはいい筈がなく、勝ち負けや権利を求めるだけでもなく、不条理を嘆くばかりでもなく、善悪を論じるばかりでもなく、行住坐臥という日常の中で、天地同根である自分の「いのち」をいかに行じていくのかが問われているのです。

 それは自己が実践し、冷暖自知してゆくものです。過去への退路はなく、未来への近道もなく、前に進む現在しかありません。人は仏の道を生きている自己のいのちに対して素直でなければなりません。日常も非日常も、私の生き方が試されていることに変わりありません。

 そのような僧堂で修行中のわが弟子・孝宗和尚ですが、お蔭さまで祖院での安居も四年目となりました。僧階も年季を経たので、兼務寺である永福寺の住職に任命されました。晋山式はまだですが、いずれ興禅寺も任せていかなければなりません。今後とも壇信徒皆様のご法愛、ご援助を賜り、後継者として自立できるよう願うばかりです。今後ともよろしくお願い申し上げます。合掌


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「伝説」

生きながら伝説となり土用干

甘いものに目がない父の昼寝かな

盗人の分際にして水守ると

うらなりの茄子と生れて揉まれたる

堕落せし夏のゴリラを見てゐたる

萱草の花の終りはちりぢりに

首を吊る谷の深さや合歓の花

臭い飯食ひし男の裸かな

愛を説く男に汗のにほひして

夕涼みおらが小町の名を馳せて

羅やきれいさつぱり生きてきて


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「風来坊」

雲の峰まだ解析の続きをり

銃後なるしづけさにあり蟻地獄

床臥せの母が窓辺や半夏生

水打てば風来坊がたもとほり

死ぬる世の動かぬ証拠朝焼けて

地に降りて烏がねまる朝曇

旅の荷を解いてゐたる昼寝覚

火遊びの恋に落ちたる浴衣かな

夜遊びへいざなふ烏瓜の花

夕焼けて遠流めきたる厠窓



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「上の空」

空に恋して別れも近き夏燕

黒南風の沖によこたふ大和かな

紫陽花の消えてなくなるけふの色

釣堀に上の空なるものばかり

うしろから母が浚ひに来る夜店

沙羅の花断頭台の眩しさの

雲や涯なし林芙美子の忌なりけり

水母いま肩身を狭くして浮かぶ

行水の妻の音して見るに見かねて

立葵卒塔婆小町の棲む村の




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