再生への旅

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zoom RSS 今日の有頂天・明快に生きる

<<   作成日時 : 2015/08/08 19:48   >>

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霧の村抜けて兜太に会ひにゆく 玉宗


句集『安居抄六千句』を数人の俳人に送らせて戴いたのだが、先日、金子兜太先生から葉書の礼状が届いた。
俳句より帯文が気にいったのかと思ったのだが、最後に「ますます明快に」という言葉でわが意を得たりの感がある。

私は金子先生の俳句の弟子ではないが、坊さんになる以前からの出会いである。拙ブログでも金子先生との出会いを紹介してきたが、最初の出会いからもうかれこれ三十年以上を過ぎている。私にとって氏は亡くなった皆子奥様と共に人生の恩人である。今回の句集刊行も御粗末ながらも、ご縁を頂いた方々への報恩の心つもりもあった。金子先生はその筆頭なのである。

熊谷や秩父で生きていた頃、先生の回りをうろついている中で、種田山頭火や小林一茶に関する先生の著作に触れ、彼等の生き様や作品からの影響を十分に受けていた二十代の私。定住、漂泊、俳人の生きざま。出家への動機、後押しをしたものにはそれらの世界観があったことは間違いのない。

以前、私は金子兜太がなぜ種田山頭火や小林一茶を顕彰し、称えているのか解せなかった。単なる文人趣味なのではなかと勘繰ったりもした。然し、今になって思うのは、それは金子兜太という秩父の自然人にとって紛れもない憧れの存在でもあり、自己の人生の謎を解くには避けて通れなかった人間観察の対象であったということ。
今では私はそう思っている。

そのような兜太先生は私にとって人生の先達でもあり、俳句の審判でもある。そう、まるで秩父の伝説の狼のような。思えば、生き方も俳句も先生の世界とは全く似ても似つかない代物ではあるが、私はそのような狼に褒められたくて今日までお坊さんを続けてきたかのようでもあり、俳句を続けてきたかのようでもある。

ただひとりに認められ、褒められたくて生きて行く。私はそれを恥ずかしいことだとは思わない。正確には、「ただ、ひとりに」ではなく、「本物に」と言うべきであり、不思議なことにそのような存在が私の周りには何人かいるのである。人生の折節に、そのような恩人に支えられ、励まされ、叱られて今日までなんとか人並に生きて来られた。

私は私なりに、曲がりなりにも人生の謎解きをしてきたのだと、先生の「ますます明快に」という言葉で知らされた。私と云う自問は答そのものである世界の真っ只中に生れ、生き、死んでゆく。思えばお坊さんとしても、人としても、俳人としても「明快であること」を志していたのだなあと気づかされもするのである。

兜太先生、ありがとうございます。合掌。



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「襤褸」

風死して行き交ふ影もなかりけり

炎天を襤褸のごとくに過ぎゆけり

卒塔婆を絡めとりたる藪枯らし

日盛りに赤き口開く烏かな

秋といふ淵なるものが隣りして

白雲の行方も夏の別れなる

晩夏なる浜にたづねて又ひとり

たらちねの寝息ゆたかに夜の秋

傷ひとつこさへわが夏惜しみけり

秋来ぬとみな沖へ向く舳先かな
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「襤褸」

風死して行き交ふ影もなかりけり

炎天を襤褸のごとくに過ぎゆけり

卒塔婆を絡めとりたる藪枯らし

日盛りに赤き口開く烏かな

秋といふ淵なるものが隣りして

白雲の行方も夏の別れなる

晩夏なる浜にたづねて又ひとり

たらちねの寝息ゆたかに夜の秋

傷ひとつこさへわが夏惜しみけり

秋来ぬとみな沖へ向く舳先かな


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「懲りずに生きて」

唐黍の花や穂となる今朝の秋

花や実となる風にも秋の初めかな

けふもまた懲りずに生きて秋暑し

葛の花都落ちせし道のベの

浦に来て真砂掬へり七日盆

秋来ると河童の潜る音すなり

なにもかも母の言ひなり盆用意

浚はれし如く踊りの輪に入れり

ひぐらしの頻りに鳴いてほの暗し

夢はみなけふを限りや散る木槿

またもとの二人につくつくつく法師














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