再生への旅

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zoom RSS 今日の大悟大迷・迷いと悟りは五十歩百歩?!

<<   作成日時 : 2015/12/07 17:40   >>

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さざんかの花の面影ほのかにも 玉宗



上堂。挙。僧問京兆華厳休静禅師、大悟底人却迷時如何。休静云、破鏡不重照、落花難上枝。

師云、永平今日入華厳之境界、廓華厳之辺際。事不獲已、鼓両片皮。或有人問大悟底人却迷時如何、只向伊道、大海若知足百川応倒流。


釈尊成道会に因んで、悟りと迷いといったことについて再考したい。

「禅」といえばいまだに「悟り」が予定調和されているかのようである。一般的に云って「迷う」には選択を迫られて判断しかねている状態がある。それは物事の結果や成り行きを想像出来ないということでもある。それから、もうひとつ「迷う」には現代は余り使われないかもしれないが、「あいつは女に迷っている」という表現にあるような、相手の言いなりになっているような状態にも使われる。

一方、「悟る」には物事の真相を知っているとか、諦めているといった、選択に当って的確な判断行動が出来る状態であろう。また、「悟る」には胆が据わっている状態を指していることがある。生きてゆく姿勢がぶれない、なにものにも左右されず右顧左眄しない、独りよがりの様な孤独感、存在感。

迷う時は迷う、悟る時は悟る。世間にもよくある極めて当たり前の、いのちの一事実であり、諸行無常の一風景である。そしてそれはどちらも自分持ちの領域を出ないものではないのか?「いのち」の一風景としては五十歩百歩ではないかと言いたい。勿論、五十歩と百歩は違うと言えば違うが、同じ穴の狢と言えなくもなかろう。

迷悟に滞らず今、ココのわたくしのない宇宙と一体であるいのちを尽くすこと。生きながら死すとはそのような存在の深さを言うのである。悟りがそのような領域の自得でないとしたら、宗教という名のもとで自我を逞しくすることになりかねない。それは本来の宗教とは真逆のものであり、悟迷に関わる競争といった、それはほとんど体育会系に通用する話である。

要するに、私が迷った、私が悟った。そんなケチなことが宗教の救済や解脱なのだろうか?と言いたい。
迷悟に拘る「わたし」こそが問題なのである。釈尊菩提樹下の真の悟りとは無我の実態であっったのには違いなのだ。真の覚者にはそのような無私無我なる存在者のかもし出すオーラ、しづけさ、品格を備えているものだ。そしてなにより「仏道の行・威儀」を必ず伴っている。凡庸な悟りを持ち歩いている者にはそれがない。見るものが見れば歴然であろう。心の世界が見えないと思ったら大きな間違いである。

それは「禅」の世界だけではない、どの社会でも通用する「道を窮める」者の真相であろうと思っている次第。

 迷を大悟するは諸仏なり。悟りに大迷なるは衆生なり。<正法眼蔵・現成公案>


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「裏」

学校の裏はとびきり冬の暮

強く優しき父の手になる藁仕事

落葉踏みいつも裏側より来たる

皸の母があの世で手を振れり

一茶忌や土蔵の裏の帰り花

日捲りの暦もうすく古りにけり

焚火より戻りし父が裏のやう

総持寺へ年貢納めに子を連れて

雪起し臍の裏より聞こえけり

葱抱へ寡婦の如くに妻戻る

冬帝に侍る烏の無聊かな

裏をみせ冬大空のあかるさよ


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「顔をして」

着膨れて上の空なる顔をして

炭焼夫夜道を抜けた顔をして

成道会みな宵越しの顔をして

狩人が臑に傷ある顔をして

箒売り冬たけなはの顔をして

白鳥が知らぬ素振りの顔をして

寒くて寒くて癪に障れる顔をして

落葉掃く塀の内なる顔をして

帰り花記憶ちがひの顔をして

針供養内助の功の顔をして

紙を漉く尿意促す顔をして

冬鳥が明日をもしれぬ顔をして

焚火する紆余曲折の顔をして


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「あえのこと」

裃を着けて冬田に鍬入るゝ

田の神を招きし能登の冬座敷

留守勝ちの神の国なり山眠る

大雪と思へる窓の曇りかな

狐火の一つ送れて連なれり

冬めくや曇り硝子の内と外

ひもじさと似たる寒さでありにけり

狼藉の蔦枯れ人の住まぬ家

昼からは夕日の村や吊し柿

日向ぼこ岸のさびしさ味へる




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市堀玉宗第三句集『安居抄六千句』

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