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zoom RSS 今日の威儀即仏法・吹けば飛ぶやうなお坊さん?!

<<   作成日時 : 2016/01/19 17:14   >>

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大寒と思へり橋を渡るとき 玉宗

昨日は今冬一番の吹雪といってよい天候の中を歩いた。鈴の音も掻き消され、網代傘も吹き飛ばされそうだった。それでなくとも輪島は風が強い。日本海からの強風は半端ないといってよい。そのような厳しい自然環境の中で輪島崎や海士町などの漁師町は軒を寄せ合うように家並が続いている。そんな町の路地を毎年同じように歩いている。目を瞑っても歩けるほど知り尽くしていると言ってよい。

あの路地に入れば見えてくる風景、この路地を曲がれば見えてくる暮らしぶり、出会える素朴な人達。彼らの目には托鉢するお坊さんとはどのように受け取られているのだろうかと思うことがある。否、それよりも托鉢をしているお坊さんである私は、人様の役に立っているのだろうかと思うことの方が実際である。

私のしていることは生産的ではない。かといって消費的でもなかろう。誰に誉められる筋合いのものでもないし、かといって蔑まれる筋合いのものでもない。「行」とは究極の自己満足であろうかと。そのような「行」に手を合わせ、喜捨をされる方々がいる。それは市堀玉宗という「個人」に対してではない。「行」に対して施される心であり、財である。

そういう意味でお坊さんとは「公なるもの」といってよかろう。本来的に、わたくしできないのである。それを忘れてはならない。そして、歩くことによって私自身の能力、機根といったものもあからさまになってくる。このようなことは実際に歩いてみなければ感じられない現場の空気である。机上の話ではない。

吹けば飛ぶような私であるが、喜捨行に賛同して戴いた多くの信者の方々に尊崇の念を抱くと共に、完璧とは言い切れない私の行に手を合わせて下さっていることに感謝申し上げる。合掌






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「陰」

枯野仄かに陰を触れあふ道祖神

冬枯や男根石の露はなる

山眠る陰の辺りが水浸きけり

葱畑の向かうに宵の灯が点る

裏側を見てきた貌やかいつぶり

都鳥逢ふも別れも橋の上

転生もならず蠢く海鼠かな

骨抜きの固さに大根干し上がる

水垢離や引くに引けざる顔をして

いや固き天の岩戸や姫始め



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「幸」

海女老いて渚に飾り流しけり

補陀落の沖より風よ寒椿

沖暗く潮うごめく初観音

冬鳥や能登も果てなる切岸の

舟降りてほどなく葱の畑見え

あなたなるこゝに幸あり蒲団干す

飲み干せとばかりに光り福寿草

不器用に生きて幸ひ笹子鳴く

龍の玉洗ひ晒しの宵が来て

凧揚げや親のない子のやうにして

氷柱折るだれも解つてくれぬから

葱植ゑて置けばなんとかなると思ふ



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「しかたねえ」

吹雪くならしかたねえべと笑ふなり

じょっぱりな嫁が雪ん子生みにけり

つらつけねえわらしが通る氷柱かな

花札にしばれる夜をつどふなり

煮凝りや嫁が夜逃げをしたかとも

雪国の夜は深くてきりんたんぽ

霜の夜の丑三つ時や家が泣く

奪衣婆に弄ばれし湯ざめかな

鎌鼬どの路地からも海見えて

調子づく宵の太鼓や寒念仏

高句麗なる風の国より雪しまき

能登の冬雲の腸見て過ごし

わらんべの声する宵の雪あかり

暇さうな男が葱を抜いて来る

淋しらのまなざし深き龍の玉





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市堀玉宗第三句集『安居抄六千句』

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