再生への旅

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zoom RSS 花摘む男

<<   作成日時 : 2016/05/10 16:59   >>

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灌仏の花を摘ませてくれといふ 玉宗

先日8日は總持寺祖院の花祭りであった。祖院でははりぼての大きな象さんがあって、保育園の子供やいい大人たちが一緒に境内を曳いて回る。ほほえましい光景ではある。
16日は興禅寺の花祭り。以前から私はあの象さんが欲しくてならない。誕生仏を背中に乗せて、町内のことも達に象さんを曳かせてあげるのが夢だった。こう見えて結構派手なことが好きなのだろうか。はたまた見栄っ張りなのか。祭り好きではない筈だし、これは如何なる心理のなせるところかと思わないでもない。

その象さんであるが、カタログを見ると結構な値段である。能登半島地震に被災し花御堂を損壊したので、被災後新調したが、象さんにまで考えが及ばなかった。自分で作ることも考えないではなかったが、いささか無謀にも思えるし、そんなこんなで、ぐずぐずと今日まで指を咥えたまま時を過ごして、今年も花祭りの時季とはなったのである。まあ、ご縁がないのだろうね。

さて、門前の花祭りは5月ということで、町内のあちこちに花が咲き乱れている観がないでもない。祖院に安居していた頃はリヤカーを曳いて町内の檀信徒の家にお邪魔して、御堂を葺く花をもらって歩いたものだ。一応,家主の許可を得てから摘むので、花泥棒とも違う。門前の方はよくしたもので、お坊さんということだけで気軽に声をかけてくれるし、庭先で花を摘まれることを喜んでさえくれる。

興禅寺の御堂を葺くには自坊に咲いている花だけで十分なのではあるが、それでも檀家さんが心得ていてくださって、この時期になると「花がいらんかいね」と声をかけてくださる。花摘む男もうかうかしてはいられない。さて、今年も笊を小脇に抱えて花摘むことをしようかいの。

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「母」

母の日の母をさがしてゐたりけり

伽羅蕗を好みいつしか母もなく

麦飯をたひらげてこの空しさよ

鯉幟風をたらふく機嫌よき

道草や踊子草の蜜甘く

コンビニが囲まれてゐる蝦蟇の夜

形見なる母が袷をうちひろげ

死にたがる母を背負ひぬ麦の秋

白玉や母がときどき我がまゝに

焼酎に目がない父よ負けてばかり

泥を吐けと新茶呑まされゐたりけり

床臥せの母や子となる聖五月


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「どんなもんじゃ」

いたいけなちんぽこ浮かぶ菖蒲風呂

衣更へて風を着こなす心地せる

飯饐えて母が死んだる味がする

おもちゃとは違ふ金魚に戸惑へる

どんなもんじゃとなんじゃもんじゃがごちゃごちゃと

二の腕にゐもりの印らしきもの

十字架に若葉の映えを眩しめる

瘡蓋や麦の秋風吹くころの

裾を吹く風の捌きも夏めきぬ

音重く烏賊釣り舟の戻り来る

後朝の別れもしるき袷かな

涼しさの襟落としゆく舞子かな

梳る海女が黒髪あいの風

麦嵐友を失くして以来なる



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「餉」

昼餉には少し間のある草を引く

水中花夕餉済ませし虚しさの

寝冷子や朝飯前の顔をして

筍飯さすがに四杯は食へぬ

をらざるが如くに夏を籠りけり

金毘羅さんへ二番蕨を摘みながら

時じくの雨に若葉の頽れて

腹空いてしがなき若葉冷えなりし

蕗の葉や手のひらほどのあかるさの

くたばってしまふ四迷の忌なりけり

藤仰ぐ腹が減っても減らずとも





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