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zoom RSS 今日の作法是宗旨・具体的に生きる?!

<<   作成日時 : 2016/10/13 17:54   >>

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知恵のつく前の林檎の固さなる 玉宗


北陸はめっきり朝晩寒くなり、火が恋しくなってきた。
晋山式まであと二十日ばかり。今日は倅と焼香侍者が永福寺に揃い、夫人をも含めて四人で打ち合わせを行った。私より倅の方が余程全うな修行をしている訳で、法要の細部に亘り気配りをしていることに感心している始末。なにごとも大雑把な私であるからして、出しゃばることなく、ほしほしと弟子の手の届かないところを補佐してあげるに越したことはなさそうである。謂わば隠居さんの身になるのだから当然のことではあったね。

さて、威儀即仏法・作法是宗旨を立しているわが曹洞宗。
威儀も作法も一つのかたちである。型と言ってもよい。かたちはあるべき内実を俟っており、内実も又あるべきかたちを俟っているかのごときである。その実際の様子は内外相応にして自由自在。内外放寛にして内外一如、といった観がある。なんだかんだ言っても生きることは具体的なことである。人間の懊悩とは大概自らが具体的に生きているのかいないのかに逡巡しているかの如きていたらくと言ってよい。

仏法や宗旨たるべき具体的な在り方とはどのような有り様のことなのか。抽象的に生きることなどできそうでできない。ありそうであり得ない。具体的存在の彼岸。それは内に象徴的真実を育むことによって可能となるのではないか。理屈に堕し、偏するのではなく、それは真如実際なる「今」に習う誠実さによって成し遂げられるのではないか。

かたちが形骸化するとはあるべき内実が備わらないか、或いは、かたちそのものが本来のかたちを成していないかである。現実を蔑ろにせず、鵜呑みにせず、尊ぶに吝かならぬまっすぐに事実を見、受け入れ、対応する力量が試されている。あるがままとはそれほど途轍もないことではあった。確かに見る限り、間違っても間違わなくても、誰もが具体的に生きてはいる。然し、只具体的に生きるだけでは足りない。それそのものとして存在を極めること。それもこれも自己の命の豊かさに生きるためにほかならない。

わが人生の拠り何処は那辺にあるのか。威儀がそのまま仏法となり作法が欠けることなき宗旨となる生き方。仏道人という己を捨て切る出家の面目が問われている。


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「気楽」

くわりんの実ごつんと落ちて憮然たり

この頃の陰りやすさよ木瓜は実に

馬鈴薯を馬の糞ほど喰へといふ

立て付けの悪き襖をまた入るゝ

二人より一人は気楽青みかん

生き死にの脛に傷あり温め酒

障子貼る今更埒もなきやうに

柿を捥ぐ梯子を母に支へられ

台無しの音して落つる熟柿かな

うれし哀し父の拳骨ちんちろりん

きちきちやおんぶにだっこ日が暮れる

枕辺に夢を貪るがちゃがちゃと

馬追の深入りしたる閨の中



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「さらさらと」

方丈の床に置きたる木天蓼酒

鷹の爪腸熱きものばかり

風音を肴に更くるきりたんぽ

抱けるほどの火鉢恋しき日なりけり

風少し寒き日障子洗ひけり

薪を積むことを覚えし冬仕度

切株に坐り色鳥呼びにけり

障子貼る日を一枚に閉じ込めて

菊枕余命短き音すなり

手入れせし松葉落ち来るさらさらと

風はもうわがもの顔に捨案山子

隠したり閉めたり冬の来ぬうちに



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「かりかりと」

果てしなき空の乾きよ鷹の爪

水に仕へし妻の手になる障子貼り

畳替へ浮いた心地で坐るなり

親知らず子知らず釣瓶落しかな

かりかりと家喰ふ鼠十三夜

音絶えし月の回廊衣被

家出してみたしと思へば星流れ

裏木戸を出でてそのまゝ茸狩

垂乳根のふところ温し芋嵐

月影の末木に鬼の捨子なる

夜の隅にひとり啄ばむ夜食かな







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コメント(1件)

内 容 ニックネーム/日時
こんばんは。内外の備わる形、そういうものに出遭うと見ている方までが心が洗われるようです。形が尊ばれ、尊ばれる形である、素敵な状況ですね。
G
2016/10/15 22:21

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