「如去如来」・行ったり来たり 

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僧化して朧となるや鐘の音 玉宗


曹洞宗大本山總持寺祖院専門僧堂の新監院老師が、前任の堀江老師の急逝の後を受けて就任された。
前ヨーロッパ布教統監の今村源宗老師である。昨日、祖院監院寮へ直末寺院としてのご挨拶に拝登させて戴いた。
数年ぶりにお会いする今村老師。イタリアへ赴任されて以来であろうか。実は老師は板橋禅師のお弟子さんであり、私とは同じ得度の師匠(受業師と云う)を持つ兄弟子でもある。

以前にもこのブログでご紹介したが、福井に自坊があり、私は禅師様の得度を受けるまでの執行猶予期間の間、今村老師のお寺に居起していた。
今もそうだが、独身である老師と二人で朝の勤行、坐禅をした。そして、なんと毎日、私一人の為に提唱をして下さった。「学道用心集」という道元禅師が示された出家して間もない修行者のために書かれた修行の心得、大事、要諦、真実と云うような内容のものである。

その後、私は今村老師のお寺から初めての僧堂修行に旅立った。爾来、金沢大乗寺専門僧堂でもご一緒に安居させていただいた。

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二百名以上と思われる板橋禅師の得度のお弟子の中でも最初の頃の弟子である。因みに私は十番目。
板橋禅師住職のもとで大乗寺でのお勤めを補佐された後は、永平寺や永平寺東京別院でお役を果たされ、その後ヨーロッパへ渡られた。今回、能登の門前に赴任されるとは私にとっても思いもよらない快事であった。

まだ若く私より二つか三つ年上の筈。然しながら、私のような半端者と違い、博識であり、「行」も抜かりなく、宗門を担う「行解相応」の宗師家の道を歩いていらっしゃる。
能登半島地震被災復興の真っ只中の祖院で、その力量を如何なく発揮し、僭越ながら、宗門内には勿論、地元の檀信徒に親しまれ、頼りにされる監院さまになっていただきたい。

直末寺院としても、不肖の弟弟子としても期待するところ、果てしないものがある。

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今日からから四月。いつも人生のページを一枚捲る感じ。去来の雰囲気に浮かれてばかりいられない。来るもの、過ぎ去ったもの、そして今あるところのもの。それを如実に受け止め生きてゆく姿勢を貫かなければならない。




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この記事へのコメント

愛媛子
2010年04月01日 15:29
私と弟子兄弟弟子人の繋がりの不思議さを感じました。
御坊のお話を読んでいますと心の平穏を感じます、
未だお会いしたことも御座いませんが、心の大きな暖かで大きな方と感じています。
この様なものですがこれからも宜しくお願い致します。有難う御座いました。
yoshiyoshi
2010年04月01日 16:47
この頃は外国のお坊さんも
良くお見かけするようになりましたね
禅の心は人間の普遍的なありようですから
そんなに奇異な事とは思いませんが
我が国の方よりもよほど
分かり易いお話をされるのには驚きます
コンテンプレーション(観想)は
ギリシャ哲学の要諦でもありますから
どっちゃが本家やら実は分からない、(笑)
玉宋和尚のように
お坊さんはもっと世に出て
勉強の成果を語られるべきですねぇ
先般このブログで
我等愚民がもっとお坊さんを
見ようとせねばならない
などという意見を拝見しましたが
さてそうなのでしょうか
そもそも哲学や宗教の言葉を知らない
市井の民にはいささか
任務放棄の弁に
聞えたのですがね、(ゴメンね)

三宝柑ああ有難やの甘さかな    よし

遊子
2010年04月01日 17:57
僧化して朧となるや鐘の音  玉宗

お写真は丁寧で構図の良い清らかな風景。
淡々としたお句にぴったりで快く鑑賞させていただきました。
陽だまり
2010年04月01日 20:35
市堀玉宗さん こんばんは!

如去如来とは真実の世界から来られし者
とありました。
何が真実か見極める心と目が必要なのですね、
一つ一つ覚えて行きたいものです。
叢林@Net
2010年04月01日 20:44
世の中せまいものです。
ご縁とはありがたいものですね。
いらくさ
2010年04月02日 01:19
3年前ロンドンにホームステイしていた時
ウェストミンスター寺院近くの公園で
お坊さんが歩いておられるのを
お見かけしました。

遠くから写真を写して
時々部屋で眺めていたものでした。
たった3ヶ月でしたが。
市堀
2010年04月03日 11:45
愛媛子さま。
こちらこそどうぞよろしくお付き合いください。合掌

よしさま。
外国の禅者の皆さんは志しあるかたが多いと拝察いたしています。禅も逆輸入ていると思わないでもない昨今です。合掌

遊子さま。
お褒めにあずかり恐縮です。写真は金沢の兼六園です。合掌

陽だまりさま。
「如来」が一般的に膾炙されていますが、「仏」の在り様です。「去来」つまり「無常」がそのまま「ほとけ」つまり「いのちの真相」ということでしょうか。合掌

叢林@netさま。
実にせまいものですね。そして時間と云うものも長いようで早く、自分がつくづく無為に過ごしていることを痛感させられています。合掌

いらくささま。
<遠くから写真を写して>ん?ストーカー?(笑)
紳士の国を歩く墨染の衣。確かに絵にはなりますね。合掌

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